その他

□初めてのクリスマス
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今日はクリスマスイヴ。


カカシは大きな袋を持って火影の家にやってきた。


そして勝手知ったるという風に入ると、廊下を借りて持ってきた赤い服に着替え、それからいつものように結界を通り抜けて1つの部屋に入った。


その中では1人の子どもが絵本を眺めていたのだが、カカシが入って来るとパッと振り向いた。


だが、いつもとは違うその格好に不思議そうに首をかしげた。


「カァシ?」


「そうだよ。どう?このかっこ」


「? …いつもとちがう」


「アレ?サンタって知らない?」


「サンタ?知らないってばよ」


「…アレまぁ…」


ナルトはこの前カカシがやって来るまで人とのかかわりは三代目とだけと言っても過言ではなく、四季の行事もほとんど知らなかったのだ。


だから今日がクリスマスイヴであることも、カカシが扮しているサンタがプレゼントを持ってやってくるということもまったく知らなかった。


「…カァシ?」


「あぁ…うん。あのね、今日はクリスマスって言ってね、パーティーしておいしいもの食べたりする日なんだよ」


…カカシの説明は若干ずれているような気がするものの、ナルトは目を輝かせている。


「おいしいもの!?カァシが作るの?」


「うん…っていうかもう作ってきたんだけどね。後で火影様も来るそうだからそれまでに準備すませちゃおうか」


「うんっ!」


それからナルトはカカシに教わりながら紙で輪を作ったりして部屋を飾りつけていった。


そして外も真っ暗になったころ、三代目がやって来てナルトにとっては初めてのクリスマスパーティーが始まった。


「これ、すっごいおいしいってばよ!」


「ほれほれ、慌てて食べるとのどに詰まらすぞ?」


「だいじょう…うっ」


「あー、ほら!水飲みなさい!」


「ほっほっほ、カカシお主何だか母親のようじゃのう」


「え、火影様!?」


「カァシはナルのお母さんってば?」


「ち、違うからね!?ナルト」


『あはははは…!』


パーティーは、絶えず笑いがこぼれるように明るい雰囲気が漂っていた。


そしてカカシが用意してきた料理もケーキも食べ終えたところで、カカシが持ってきた袋から箱を取り出した。


「ナールト」


そう呼びかけてハイッと箱を手渡す。


「? なぁに…?」


「ナルトはいい子だからカカシサンタからクリスマスプレゼント」


「プレゼント…ナルに…?」


「そうだよ」


「わぁい!ありがとう!」


そう言うが早いかナルトは箱をびりびりと開け始めた。


中から出てきたのは新しい絵本といくつかのミニカー。


「ナルトが欲しいものとかよく分からなかったんだけ…うわっ!」


「カァシだいすき!」


カカシの言葉を遮ってナルトがカカシに飛びつき、そして疲れたのかそのままあっという間に眠ってしまった。


そんな幸せそうに眠るナルトの額に、カカシはそっと唇を寄せた。





<fin.>









あとがき

まずは10000Hitありがとうございました!!

ちょうど時期も時期なのでクリスマス仕様で書いてみました

一応クリスマスまでフリーとさせていただきます(需要があるか分かりませんが…
現在は終了しています


ちなみにあの後きっとカカシは三代目に怒られてると思います

「わしのナルトに何するんじゃぁ!」って(笑)

それと一部カカシが佐助(bsr)と被りました、ごめんなさい←

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