Sーhort編集
□ツキアカリが照らす夜に
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「…今日は来るかな…」
高層マンションの1番最上階.
広いベランダに靡く
漆黒の髪。
暗闇に輝く
ブルーの瞳。
1人の少女が
夜空を眺めていた
《あの人》はいつも
《ツキアカリ》を浴びて
夜の空を舞台に
《猛獣》に魂をさらけ出す
否.
この世の者では無いだろうが…
「あ.来た」
ザワッ
あの人が来た瞬間はいつも
辺りの風が
静まり返る
《ツキアカリ》に照らされて
より一層輝くその銀髪に
私はいつも
惹かれてる
---オオォオォオォォオ---…
『雑魚野郎が…………』
ザシュッ
閃くような彼の動きが
止まった瞬間
《猛獣》の姿は跡形も無く消え去っていた
『………いっちょまえに
大声出してんじゃねぇよ。』
刀をしまう貴方の姿は
私が見てきた何よりも
凛々しくて.清々しい
貴方の声を聞くと
鈴の音を聞いているような錯覚にも陥る
-----シュンッ-----
嗚呼.いつも貴方は風のように
去っていってしまうんだ
「…………初めまして。」
『…--―え―--…?』
隣にいたのは
《ツキアカリ》に照らし出された
貴方の姿
終
→あとがき&反省