Sーhort編集

□蒼桜
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「ねぇー…」



「……………」



「ねぇーッてば!!」



「………………………」



「…………もぅ…ハァ」



季節は春



私と冬獅郎の頭上には



満開の桜



当たり前のことながら



桜の色は



桃色。



…………なんでこんなトコに

連れて来たんだよ…



私が桜嫌いって

知ってるくせに…





私の斬魄刀の名は

【蒼桜】。



斬魄刀は持ち主を現してる

………と私は思う



だってその人にしか扱えないんだもの

その人のために生まれて来たんだもの



初めて斬魄刀に会った時

辺りは真っ暗で

蒼い桜が舞っていた



見た瞬間に

[この斬魄刀は私のだ]

すぐにそう思った



だって

…ーーー―――蒼桜―――ーーー…

名前か矛盾してたから。



私も矛盾している



いや.世の中も矛盾している



私は世の中が嫌いだった



私を見ていない世の中が嫌いだった



だって.私が私を好きだから




世の中=矛盾

私=矛盾

世の中=嫌い

私=好き



世の中≠私



…………矛盾している。



蒼桜…蒼い桜……有り得ない



矛盾…嫌い…



それに桃色の桜の花びらは



貴方と仲がよい



《あの人》とも姿がかぶる



だから桃色の桜が羨ましくて



憧れて



嫉妬して



《大嫌い》。



こんな私も



《大嫌い》。



「…ぃ…………ぉぃ!」



「おろ?………あぁ.ゴメン。

ちっちゃくて見えなかった」



「………………怒」



「んふふ……冗談。

見えてたよ。ずっと。」



「…………ふん」



照れくさそうにそっぽをむく貴方



羨ましい。



名前通りの猛々しい強さ.

季節通りの色.髪

………斬魄刀



「………ハァ」



「お前なぁ………ハァ」



「冬獅郎.溜め息マネしないで」



「……………υ」



「…………ねぇ」



「……………………なんだ」



あ.返事した。

間が長かったけど。



「なんでココ.連れて来たの?」




「………なんか…お前に似てるから」



「…………………

……………………ハァυ?」


あ.やべ。

冬獅郎の長い間

新記録更新しちまった。



「……どこが………?」



「………儚げに舞ってるトコ」




辺り一面に

桃色の桜が舞った





「………………………

…………………………………

………………プッ………クサ」



「!?なんだと」



「さてと。冬獅郎のクサイプロポーズを乱菊に教えてやろッ」



そう言って立ち上がる私



「!?プロポーズじゃねぇよ///!!しかも松本無理.絶対」



慌ててついて来る冬獅郎



明日も来てみよっかな

明後日も

明々後日も。



私やっぱり.《私》好きかも



勿論.貴方が1番だけど♪






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