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□おかしい
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「俺だけに見せる、お前の表情とか…」

すっと手を移動させる。
彼の手は、俺の左胸を捉えた。

「俺と居る時、ドキドキしてくれる所とか…」

そして、キス。
数秒で離れる唇。

今度は首筋や耳にキスを落としていく。

…気持ち良い。


「…ん…っあ…」

最後にきつく吸われて、鎖骨に新しい痕がついた。


「いちいち感じてくれるトコ」
「…馬鹿っ、真剣に聞いてんのに」
「俺、真剣に答えたつもりだけど」
「…っ…、変態…」
「うん、知ってる」
「〜っ…」

言葉が出てこない。
俯こうとしたら、顎に手を宛てられ、阻止された。

笑顔の彼と目が合う。


「すぐに俯いたら駄目。お前の可愛い顔が見れなくなっちゃうから」
「…ハニー、何処でそういう事覚えてくんの?」
「自然に出てくる。ゼロスが可愛いから」
「あの、恥ずかしいんだけど」


俺が言うと、彼は不敵な笑みを浮かべてもう一度唇を重ねた。

もう何度目だろ…。
飽きないのは、何でだろ。


そういう思考を遮るように、口内に彼の舌。

「俺に集中しろ」って言ってるみたい。


暫くして、ハニーは一層深く絡んできて、そして離れた。

「俺、お前を好きになってよかったって思ってるよ」
「…ん」
「大好きだから」


中毒ってこの事だね。
ハニーがくれる言葉には、大きな力があるんだ。
とてもとても大きな…。

「ありがと」


大好きだよ、ハニー…。





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