TOSへ
□君という名の災厄
1ﾍﾟｰｼﾞ/2ﾍﾟｰｼﾞ
あれれ。
もしかしたら、もしかして。
まさか、いやぁ…。
ﾃﾞｼﾞｬｳﾞ…!?
いやいや、経験してるから。
絶対してるから。
しかもこれ、この前と立場逆じゃね?
ねぇ、そうだよね?
背中に硬いﾓﾉがあたる。
背筋がぞっとした。
嫌だ。
なんだこの悪寒は。
この前のは冗談半分で。
えっと、ﾛｲﾄﾞくんは本気……みたいだね…。
背中にあたったのは壁。
そう、逃げ場はもうない。
この前のは、確かに俺さまが悪かったよ?
嫌がるﾛｲﾄﾞくんにﾄﾏﾄを食べさせたのは事実。
でもさ、今仕返し?
あ、笑った。
笑ったよﾛｲﾄﾞくん。
恐ぇんだけどまじで。
ちょ、今日はそーいう気分じゃ……え?駄目?
駄目って何さ。
俺さま、めちゃくちゃ真剣に謝ってんじゃん。
もう許さないとか、そういうのは心の狭いﾋﾄが言うんだよﾛｲﾄﾞくん。
俺さま、君は心が広いと信じてるよ。
え、これも駄目?
ちょ、さっきから駄目しか言ってな……あ〜、判ったからそれ以上こないでっ
まじ、洒落んなんないからっ
皆が来たらどーすんの、この状況。
絶対怪しまれるからっっ
ﾛｲﾄﾞくん、皆にﾊﾞﾚるの嫌がってたじゃんよ。
ばらしちゃうよ〜、いーのかなぁ??
え、いいの???
いや、ﾎﾝﾄすいません。
まじ、俺さまが悪かったﾃﾞｽ。
皆にﾊﾞﾚるのは、ちょっと…、抵抗が…。
あ、いや、ﾛｲﾄﾞくんのｺﾄが嫌いとか、そーゆうのじゃなく。
なんか、ね。
うああああ、ごめんって!!!
ちょ、まじ勘弁。
それ以上はﾎﾝﾄに…っっ
今昼間っ、昼間だからっ
ほら外見て、綺麗な快晴っ!!
いい子だから、ｶﾞｷﾝﾁｮ達と外で遊んでおいでっ
え、嫌?
嫌ってあんた。
子供は風の子って言うでしょーよ。
使い方違う?
…そりゃ、最近猛暑日が続いてるけれども。
…あ〜も〜近づくなって言っただろ俺さまっ
ちょ、触んなって何処触って……んぎゃ〜っ!!ﾔﾒﾃ、まじﾔﾒﾃっ
ほら、せ、せめて、窓閉めようかﾛｲﾄﾞくん。
ほら、昼間から近所めーわくじゃん。
……いや、無理だよ?
声出すなとか無理でしょーよ。
だってﾛｲﾄﾞくん、手加減ないんだもん、ぜってー無理っ
あ、そ、そうだﾛｲﾄﾞくん。
俺さまお腹空いてきたし、今からｹｰｷとか作ってあげるよ。
それで許して。
…。
……。
え、無視?
とうとう俺さまの意見完全に無視!?
ちょ、ﾋﾄﾞｲよﾛｲﾄﾞくん…っ
だ、駄目だってばﾛｲﾄﾞくんっ
そこからは危険なﾄﾋﾞﾗだからっ
せめて無言ですんのはやめよう、な?
なんかめっちゃ恐いからっ
ｲｲ子だから俺さまのお願い聞こう、な?
他人に耳を貸すｺﾄを覚えようよﾛｲﾄﾞくん。
ほら、ちゃんとした大人の階段を昇ろう。
完全に脱線しちゃってるよ。
あ、いけないって…
いけないって言ってるのにぃっ
うわああああああああっ!!!
→お粗末様です。