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□ねぇ、食べて?
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ハニーを壁まで追い詰める。
彼のこめかみを、一筋の汗が伝った。
俺さまは満面の笑みでその光景を見る。
「食べてくれないの?」
可愛らしく首を傾げると、彼はひくりと反応した。
「た、食べたいのは山々なんだけど」
「美味しいよ、俺の」
「わ、判ってるよ。ゼロスのはいつも旨いって…っでも…」
何故彼が拒んでいるのか、理由は火を見るより明らかだった。
だから、いつものお返しとばかりに俺さまは彼を追い詰める。
ハニーは脱出路を探して辺りを必死に見渡しているみたいだけど、部屋の隅まできてしまったのだから、そんなに簡単に逃げ場が確保できるわけでもなく。
再び視線を俺さまに移した。
「今日は、やめとこうよ」
「今日食べてよ、ねぇ」
「あ、いや、心の準備というものが…」
「ねぇ、一口でいいから、お願いハニー」
「…っ」
俺さまはしめたとばかりにハニーを捕まえる。
ハニーは必死に俺さまから逃げようともがいている。
けど、駄目だよ。
俺さま、食べてくれるまで離さない。
その口で、味わいなよ。
好きなんでしょ?俺のが…。
*