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□03.満たし満たされ、愛し愛され
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あ〜可愛い。

俺、この状況のコト何て言うか知ってる。


『生殺し』


そう、なまごろし。

俺の視線の先には、心地よさげに目を閉じているゼロス。
…つまり、彼女は昼寝中。


爽やかな陽射しが、彼女を包んでいる。


ごくりと唾を飲み込むと、まだ何もしていないのに、緊張感と罪悪感が押し寄せる。

「ゼロス」


彼女からは返事なし。
すぅすぅと寝息が聞こえているトコロをみると、本当に眠っているらしい。


ふに。


頬を指でつつく。

あ、眉毛動いた。


…誘ってますよね、これ。
俺、我慢とかあまり好きじゃないんだけど。

俺はゼロスの上に跨がるようにして顔を近づける。

「ほら、起きないと…知らないよ…?」


耳元でわざと囁くと、ひくりと強張る肩。

が、起きない。

…なら。


ぱくりと、彼女の耳を口に含んでみた。

「…んん、…」



彼女は少し甘い声を漏らし、寝返った。

俺は彼女の唇を唐突に塞ぎ、一気に舌を入れた。


「んっ!?ふ、ひぁ…ん…っ」

ゼロスの目が揺れた。
あ、起きたんだ。


おはよ。


「ん〜、んん〜っ!!」

弱く胸を叩かれるが、気にしない。
だってさ、俺、我慢したよ?
それに、子供達だって隣の部屋でぐっすりなんだよ?


ほら、こんなタイミング逃すわけにはいかないでしょ?



「ふ…、ん…っろぃ…どぉ…」

力の入らない腕で、それでも胸を押され、俺は仕方なく口を解放してやる。


「いきなり何するの…っ」
「悪い、ついムラっと」
「…どいてよ」
「やだ」



何の為にこの態勢になってるのか、判らない?
お前に逃げられたら、この欲求はどこで満たせばいいんだよ。

逃がさないよ、絶対。


「や、ボタン外さないで」
「やだ」
「子供達がいるんだよ?」
「聞かせてやれよ。お前のイヤラシイ声」



真っ赤になって口をぱくぱくさせるゼロスの頭を一撫でし、俺は最後のボタンを外す。

「…相変わらず綺麗だな」
「…っ恥ずかしいよ」


眼下に広がるのは、雪のように白い肌。
…にしてもさ。

「ブラ、つけねーの?」
「い、いいでしょ別にっ」
「うん、俺は寧ろこの方がいいな」


ふにっと手を這わすと、久しぶりの快感にゼロスの肩が跳ねる。

「ね、だめだよロイド。子供が」
「だから、聞かせりゃいいじゃん」


意地悪く突起を摘むと、甘い声が彼女の喉をついて出てきた。
少しくぐもっている所をみると、彼女は必死に抑えているんだと判る。

判ったから、益々虐めたくなったんだ。



「ひぁ、…っらめぇ…、ろぃ…んあぁっ」

それでも口先だけで抵抗するゼロスの下に指を入れると、一際艶やかに鳴いた。

羞恥も、快楽には勝てなかったようだ。
やがて最後の抵抗をしていた腕が、力無く落ちた。


「…あの、せめて優しくして下さい」


どーして?なんて野暮な質問はしない。
理由は判ってる。

大方、子供達に声を聞かれるのが嫌なのだろう。


「うん、最善を尽くすつもりだよ」

理性が保てないのは判りきっているから、わざと言葉をあやふやに返す。

俺は彼女の頭を撫でてから優しくキスをし、一気に奥をついた。


「やあぁっ、…やさしく、してって…言った…っのにぃ…」
「ごめん。…つか、もー我慢の限界なの。許して、ゼロス」

とくとくと溢れる蜜を絡めながら、久しぶりで少しきつくなった彼女のナカを解す。
彼女が一番イイ声をあげる場所を集中的に攻めると、生理的な涙が頬を濡らす。

彼女はふるっと大きく身震いし、俺の背中に手を回してのけ反った。


「…もーイったの?」
「…ろいどのばかぁ。能無し、ろくでなし、人で無し」
「あ、今かっちーんってきた」


もー怒ったからね、ゼロス。
何も考えられないよーにしてあげる。

お前だって、溜まってるだろうからさ。



「あ、らめ…っ、ひぁんっ」
「駄目ってお前…。此処、絶景だけど」
「…言わないでぇ…っ」
「可愛い〜」
「う、嬉しくないもん」


ほんと、素直じゃねーのな。
そーゆー事言ってるから、人の欲を逆なでしてしまうんだよ?

判ってないね〜、ゼロスちゃんは…。


「もう一回イっとく?」
「…や、っだぁ…っ」
「りょーかい」

俺は彼女のナカから指を抜き、顔を埋めた。
突然の口淫にびっくりしたのか、ゼロスは俺の髪の毛に指を絡めてきた。


「いぁ…っ…ん、ひぅ…」

愛撫を続けていると、ひくひくと収縮を繰り返す彼女のナカ。

直後、甘美な声と共にゼロスは果てた。


…そろそろいいかな。



自身を取り出し宛がうと、快楽の波にのまれていたゼロスが僅かに反応した。

「…ごむは…?」
「いい。もう一人欲しい」
「…へ!?うそ…」

「ほんと」


一気に突くと、ゼロスは甲高い声をあげた。
今更ながら、抑えなくて大丈夫なのだろうか。

…子供、起きなきゃいいんだけど。


「…いど、ろいどぉ…っ」

律動を始めると、ゼロスの細い腕が俺の背中に回される。
彼女の瞳が、ぼんやり俺を見つめていた。


「…ぜろすっ」
「すき、だいすき…っ」
「…くっ」



ゼロスは達し、きゅうっと締まる内壁に刺激され俺も果てた。

…あ。


「…ごめん、ゼロス。ほんとにナカに出してしまった…」
「…ん。もうひとり、いるんでしょ?」
「えっと…いいの?」
「うん」


ゼロスははにかんだ。
俺は壊れ物に触れるような優しいキスをして、抱きしめた。


「サッカーチームなんて作れたら、最高だな」
「え?あ、うん。頑張る」
「はは、さんきゅー」




頭を撫でると、幸せそうに目を閉じて身体を預けるゼロス。




…うん、俺、幸せだ。




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