!長編

好きだと言って
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最低最悪な気付き方
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一人で起き、一人家で朝食を済ませ、
「いってらっしゃい」の一言もなく鍵を閉め学校に行く

こんな生活が憂鬱で仕方がなかったけど、今はそうも思わなくなった
それもあの人のおかげだと思う
思いたくないけど、悔しいけどそうなんだ

会うたび「いよーっす」って僕に笑いかけてくれる"誠二さん"が僕は嬉しくて仕方がないんた

だけど、僕のこの感情が普通のものではないってことに気付いてしまったのは


あの光景を見たときから

***

ようやく学校が終わって、帰り支度した時だった

突然、男に名前を呼ばれた

「な、なんですか…」

「ちょっと来いよ」

まともに会話したこともない男子に名前を呼ばれ、顎で合図をされた

派手な外見で、絶対に仲良くなれないタイプだなと感じた

凄く戸惑ったけど、断ると殺されるんじゃないかと思った僕は鞄を持って、黙ってイスから立った


僕は学校でも、まともに人と話ししたことがない
話しをしようともしないから僕からも話しかけない

正直、この男の名前すら思い浮かばなかった

僕は何をされるのだろうか

恐怖で心臓がおかしくなりそうだった
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