!長編
□可愛いから
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いや、しかし可愛い。
横顔も可愛い。
変(態)な意味でもなくて、
純粋な意味で普通に可愛い。
しかもかなりの確実で目が合う。
ごめん、それは俺が見てるだけなんだけど。
いや、俺だけじゃなくてこのクラスの全員が高杉誠に夢中だ。
「あ、あの」
そんな事を考えてたら、高杉誠が話しかけてきた。
何故か緊張する俺。
その「何故」はあえて考えないけど。
「僕の顔に何かついてます?」
「何で?」
「朝からみんな僕のこと見てるから・・・」
なんという愛すべき鈍感。
非常にモジモジしている。
いまどきこんな高校生がいていいのか。
「・・・いや、転校生だから珍しいんだよ、きっと。」
俺はさらりと答えを返す。
決して間違ってないよな?
「そっか、良かった。」
「おう、気にするな」
「ありがとう」
そう言って軽く礼をされた。
今の
「ありがとう」+『笑顔』
は危ないと思った。
変態が見てたら犯される寸前だったな。
俺、違うよな?
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