☆妄想の釜：奈落の碗
□私のＭを探して
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＜三笠室前＞
三「さて、今回の任務の説明をしよう」
和「三笠さん、ここ番外編じゃありませんから」
三「実は、俺の部屋からある物が盗まれた」
和「ええっ!!??……何で無表情なんですか、そんな大変な時に」
三「慌てたら盗まれた物が戻ってくるのか？」
和「……すいません、馬鹿な事言いました。三笠さんの感性を常人と同じに考えちゃいけませんよね」
三「とりあえず褒め言葉と受け取っておこう（今の所は）」
和「……今何か心の中で余計な言葉を付け足しませんでした？」
三「名探偵の一柳くん、是非協力して欲しい。盗まれたのは俺の命の次に大切な物なんだ」
和「日織から習ったんですか？その流し方……。でも意外ですね、三笠さんにそんな大切なのがあるなんて」
三「常人とは違う感性を持つ俺にだって、大切な物はある」
和「何気に根に持ってるし……。盗まれた大切な物って、猫の写真ですか？」
三「……お前は俺を馬鹿にしてるのか!?」
和「わあっ!!冗談ですよ怒らないで!!」
三「冗談でもタチが悪いぞ！写真は命以上に大切な物だ!!」
和「えええ!!??そっち!?」
三「あんなに撮るのにどれだけ苦労したと思うんだ!?」
和「そ、そんな事言われても……」
三「ある時は車に撥ねられ、またある時は警察官に尋問され……」
和「だから、そんな事言われても困ります!!ってかどこで写真撮ってんですかあなたは!!」
三「俺の顔を見て即座に逃げる猫が悪いんだ!!いつの間にか妙な場所に行きやがる!!」
和「そこまで追い掛ける三笠さんが悪いんでしょ！?猫が可哀相ですよ!?」
三「盗人が俺の部屋に侵入したのはついさっきと見て間違いない。昼飯から帰ったら無くなってたんだ」
和「……そうやって話を逸らすって事は、自分が間違ってるって自覚があるんですね……」
三「さっさと行くぞ。犯人を掴まえて、しばいてやる」
和「ああもう、解りましたよ……協力しますよ……何言っても無駄っぽいし」