★妄想の釜：奈落の碗
□あくまで、しつじです
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和「少し中見せて下さいね」
テ「ま、待ちやがれ!!!!」
和「は？」
テ「…………。お待ちになりやがって下さいませ」
和「……あの、今何か」
テ「はい？なんでございましょう？」
和「い、いえ……何でもありません……（目に殺意がこもってる……）」
テ「この部屋は現在使う事は出来ません。ご愁傷様ですが」
和「死亡宣告みたいに言わないで下さいよ！……何で使えないんですか？」
テ「つい先程、有り得ないくらい巨大なゴキブリが出現致しまして」
和「げ」
テ「部屋中に殺虫剤を散布したばかりなのです」
和「そ、そうなんですか……なら仕方ないですね……」
テ「…………っし!!!!」
和「え？」
テ「……何でしょう？」
和「執事さん、今ガッツポーズし……いえ何でもないです……」
テ「もう話は終わりですね。では失礼……」
和「あっ!!ちょっ、ちょっと待って、待って下さいっ!!!!」
テ「まだ何かあんのかコラ」
和「ひっ!!」
テ「ゴホン、げふ、ン、ン!!……まだ何か御用でございますか？」
和「そんな取って付けたような対応されても……あからさまに誤魔化してるし……」
テ「では失礼しま」
和「わーーっ!!待って待って待って!!!!」
テ「何なんですかあなたは。肝心の用件よりもツッコミばかりで。私も暇ではないんですよ？」
和「す、すいません……。あの、少しだけ僕の部屋来てくれません？」
テ「嫌ですよ。妙な視線が絡み付いて来る不気味な部屋なんか」
和「えーーっ!!??僕には『気のせい』だの『無視しろ』だの言っておいて!?」
テ「…………」
和「ご、ごめんなさい……。でもお願いですから来て下さいよ。この城に詳しい執事さんなら、変な所とかに気付くかもしれないし……」
テ「……解りましたよ、行きますよ。ですが何も解らなくても知らねーからな？」
和「あの、口調が……」
テ「あ？」
和「いえ何でもありません。お願いします……」