★なんちゃって雨格子
□7月27日
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☆7月27日☆
<館の外>
★最終日の夜明け★
椿「た、助かった……」
那「良かったねえ」
椿「人事みたいに言うなーーーー!!!!」
暗「中に入っても大丈夫なのか?荷物を出しておきたいんだがな」
御「あ、はい……楔は全部嵌めてあるんで、崩れたりはしませんわ」
静「やたっ!」
鈴「お姉ちゃん……嬉々として入らんといてぇな……」
三「おい執事」
椿「ん?」
三「実はな、この館で見つけた招き猫だが、事情があってほんわか姉さんに譲渡する事になった」
椿「いや、譲渡も何もそれ、館の持ち主のだから」
三「………………」
椿「んな目で見ても駄目だかんな!」
三「………………」
椿「駄目だって!」
三「………………」
御「………………」
椿「ちょっ……御陵さん!?」
三「………………」
御「………………」
那「………………」
椿「何で筋肉まで来るんだよっっ!?」
那「なんか楽しそうだから」
三「幸せ探しの上手い男だな。長生きするぞ」
御「羨ましいですわ」
椿「阿呆かーーーー!!お前ら全員阿呆ばっかりかーーーー!!!!」
三「という訳で、ほら。約束の品だ」
御「ありがとうございます!ああ……これで梨奈と会えますわ……!」
椿「待てーーっっ!!何がどうなって『という訳で』なんだっっ!!??」
三「行数の無駄だから割愛してやったんだ」
那「読者に優しいね!」
椿「まず優しさを違う所に向けやがれぇっ!!つーかそれ優しさじゃねーからなっっ!!??」
三「半分は優しさで半分は冷たさだ」
椿「結局相殺されて優しくも冷たくもねーだろーがっっ!!??」
三「愛しさと切なさと心強さもセットだ」
那「うわあ、完全に古い時事ネタだね!」
椿「訳解らんわ!!!!」
三「俺はこいつを貰って行くから」
那「あ、黒猫」
椿「まだ持っとったんかテメーは!?つーか楔嵌めに右往左往してる最中もっ!?お前にとってその黒猫はどーゆー存在なんだよ!!??」
三「ああ……何と言うか……髪の伸びる日本人形的な」
椿「それ呪いのアイテムだろーがっっ!?尚更欲しがる意味が解らねーからっ!!てかやらねーからな、言っとくけど!!!!」
那「あれ?日織くんは?」
三「ん?……まだ地下室か」
椿「話を逸らすなぁーーっっ!!!!」
日「みーかーさーさーんー……」
御「あら」
三「今迎えに行ってやろうと思ってたんだが」
椿「こら無視すんな!!」
日「どーせあんたの事だから忘れてたんでしょ?」
椿「おいっっ!!??」
三「忘れてなんかないぞ。お前が心ゆくまで楔をツッコめるよう、気を使ってやったんだ」
椿「…………………………………………………………………………………………………………………………………」
那「椿くん、顔が真っ青だよ?」
日「……あんたって人は……どこまで……俺を……」
那「日織くん、顔が怖いよ?」
三「……さて、救助が来たようだから帰るか」
日「誤魔化すんじゃねぇーーーー!!殴らせやがれーーーー!!!!」
三「痛いから嫌だ」
日「待てぇーーーーーーっっ!!!!」
ドタドタドタドタ……
☆EDムービー挿入☆
☆?月?日にまだ続く☆