★妄想の釜:雨格子の碗

□今週彼に告白します
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<椿室>

和「お邪魔しまーす」

椿「な、和……」

和「どうしたの椿くん。神妙な顔しちゃって」

椿「その……実は……」

和「何?……まさか!!」

椿「いや、社会の窓は開いてねぇから!そうじゃなくて!!」

和「びっくりさせないでよ……なんか顔赤いよ?」

椿「……その、なんだ、俺この頃胸が苦しいんだ……」

和「心筋梗塞?」

椿「ああ、毎日締め付けられて動悸・息切れ・眩暈……ってちっがーう!!」

和「駄目だよ、激しいツッコミをしちゃ。身体に悪いよ?」

椿「いやそうじゃないから。だからぁ……」

和「?……何もじもじして……ああ!早く行った方がいいよ?我慢をしすぎると膀胱炎になっちゃうよ?」

椿「トイレじゃねーよ!!……くそっ、このド天然が……」

和「……?」

椿「ゴホン!……あのな、最近毎晩、夢にお前が出て来るんだ……」

和「ええええ!?」

椿「だから、その……解るだろ?」

和「大丈夫!肖像権侵害とかで訴えたりはしないから!安心してよ!!」

椿「本当か!?いや〜良かった良かった、それだけが気になって……ってちげーーよ!!!!」

和「ノリツッコミ多いね、いつもより」

椿「俺のツッコミは忘れろ!!それにノリツッコミは普段そんなにしてねーよ!!つかツッコませんな!!」

和「そんな事言われても……結局何なの?僕が夢に出て来てヒゲダンスでもしてるの?」

椿「どんな夢だよ!!むしろ見てみてぇよそんな夢!!」

和「それとも裸踊りでもしてんの?」

椿「!!……そ、それはマジで見たい……」

和「え?……椿くん」

椿「…………(しまった、つい本音が!)」

和「もしかして椿くん……あっ!?」

椿「…………気付いたか」

和「まさか……でも……困るよ、いきなりそんな事……(ポッ)」

椿「何頬染めて……まさか……」

和「で、でも良かった……こんな事考えてたの、僕だけじゃなかったんだ……安心したよ……」

椿「和、もしかしてお前も……」

和「う、うん……椿くんが気になって気になって仕方なかったんだ……」

椿「!!!!」

和「変だよね、どう見ても。……でもどうしようもなくって……」

椿「いや変じゃないぞ!!俺だってお前に変に思われたらって……不安でしょうがなかったんだ!」

和「そ、そう?……じゃ、今夜さっそく一緒にお風呂入ろうね!!」

椿「一緒にお風呂ぉ!?何だそのスピード展開!!女子高生の奥様もビックリだぞ!?」

和「女子高生の奥様って……。ええと……駄目なの?」

椿「いや駄目じゃない駄目じゃないぞ!!ただ……早過ぎねぇか?」

和「何言ってんの。まずはお風呂でしょ?それとも部屋の方がいい?」

椿「そ、そんな可愛いツラでお前、結構やり手だな……ちょっとショックだ」

和「やり手って……僕そんな誰とでもしてる訳じゃないよ?」

椿「や、解ってるよ!!ただ……なんつーか、あんまり積極的だからびっくりしただけだ」

和「積極的って……。でも椿くんも僕が気になってたんでしょ?」

椿「そ、そうだな。……んじゃ今夜一緒に風呂入るか!!」

和「うん!……ちょっと恥ずかしいけど……笑わないでね?」

椿「笑う訳ねぇよ!!」

和「だって、覚悟しててもやっぱりショックだもん……。負けてたら」

椿「ん?負け?何がだ?」

和「だから……大きさで」

椿「………………」

和「僕って標準より小さいのかなーとか思ってて不安だったんだよ。でも比べたくても知り合いじゃ恥ずかしいし、かといって知らない人に聞く訳にもいかないし……」

椿「……で、俺が気になってたっつー事か」

和「うん。……何だと思ってたの?」

椿「……いや……別に……」

和「?何泣いてるの?」

椿「……ははっ……燃え尽きた……燃え尽きたよ……真ッ白にさぁ……」

和「…………?」


日織も撃沈済で、完。
BL挑戦第2弾→やっぱり失敗☆

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