★妄想の釜:特別の碗
□かえるの王さま
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<Scene.1>
ある所に、とても美しい?お姫様がいました。
姫「何で疑問苻がつくんだ?」
不精ヒゲのくたびれたオッサンに「美しい」なんて形容詞、本気で付けれる奴はおらんて。
姫「……お前のその正直さは、長所であると同時に短所でもあるぞ」
褒め言葉として頂戴しとくわ。ホンマはこのキャスティング自体に疑問苻を付けたいとこやねんけどね。
姫「その点については同感だな。管理人は確実に脳が溶けてやがる」
意見が合った所で話を進めるで。
…お姫様はある日、森の中の池のほとりで、金の手鞠を弾ませて遊んでいました。
姫「よっ、はっ、とっ、……」
その時です。お姫様はなんと、その手鞠を池に落としてしまいました。
姫「……ていっ、やっ、ふんっ!」
ちょ、おっちゃん!落としてーな!?
姫「待て!あともう少しで50回なんだ!!」
いい歳したオヤジが手鞠遊びにはまるなや!!話進めてぇな!!早う!!
姫「うっせーな……あっ?」
ぼっちゃん。
姫「あーくそ、落としちまったじゃねぇか。……坊主、覚えてろよ」
ええっっ!!??僕のせい!?
逆恨み甚だしいで!?
蛙「出番まだなん?」
ああっ、お姉ちゃん!!
姫「待たせてすまねぇな。坊主に後でお仕置きしとけ」
ちょっとー!?元凶はおっちゃん自身やん!!??
蛙「わかったー。花の乙女の貴重な時間を消費させた罪は重いで。絶叫コースでいっとくわ」
ぜ、絶叫コース!!??やめてー!!それだけはやめてーー!!!!勘忍やーーーーっっ!!!!
姫「絶叫コース?」
蛙「うん。お仕置きコースの中で1番キッツイコース」
あああ……やめて〜絶叫コースだけはやめて〜……
姫「相当なトラウマを植え付けられてやがるな。どんなコースなんだ?」
蛙「まずなめくじを」
姫「もういい。大体想像ついたから」
……ってこんな話してる場合ちゃうわ!物語進めんと……
蛙「ついこないだは『快感コース』を開発したんよ」
姫「それ一辺おじさんにやってみないか?」
おっちゃん!!!!そのやらしい顔やめ!!下心まる見えやからね!!
蛙「考えとくわ。でもまずはお仕事やね……えーと、あなたが落としたのはこの金の手鞠?それとも銀の手鞠?」
お姉ちゃん!?それ、ちゃう話やから!!なんか混じってるから!!
姫「俺が落としたのは、そう……遠い日の青春そのものさ……」
おっちゃんも図に乗るなーー!!渋かないからね!!ドレス来たオヤジがカッコつけても、全っ然渋かないからね!!!!
蛙「もー、うっさいなあ鈴は。そんなんやから彼女出来んのや」
関係ないから!!
お願いやから話進めてぇな……なんやのこの流れ……うちが何したっちゅーんや……ううっ……
姫「頑張れよ坊主……その涙がいつかきっと、お前の力になる時が来る……」
だ・か・ら、渋かないからーー!!!!それにあんたに言われたないわっっ!!