過去拍手『兄弟衝突』

□順番と比例はしない不等号
1ページ/1ページ

[拍手小話20]


「「やだ」」


久々に一卵性の声がハモる。

彼らの前には鷹揚とした態度で2人を見据える光(男の姿)がいた。

「いいだろ?減るものじゃないし」

「ひかにーなんかに見せたら減る!ちっちゃくなっちゃうよ、俺のも梓のも!!」

「…ちっちゃくはならないと思うけどね、椿…」


何やら光の要望により、攻防を繰り広げている模様。


「大体何で見せろなんて言うんだよー?」

「そうだよひか兄。見たって楽しいものじゃないでしょ」


そして3人が3人とも、自分の下半身…股の辺りに視線を送る。


「キョーダイの…アレ、なんてさ」


そう、光が椿と梓に見せろと言っていたものとは、いわゆる男性の象徴だった――。


「いやなに、ちょっとした好奇心でな」

「好奇心で俺のをちっちゃくされたら、たまんないよー!」

「だからちっちゃくはならないって、椿。で、ひか兄は何でいきなりそんな好奇心を抱いたの?」


最もな言い分の梓に対して、光は何でもないことのように答える。

「データ取ろうと思ってな」

「データ?」

「アレのー?」

「そう。遺伝の関係とか、そもそもの日本男子の割合ってどうなのか、とか。銭湯行こうとも思ったんだが、ウチに来れば13人もいるんだから手っ取り早いかと」


何でも執筆の仕事の一環で、大人向けな内容のコラムを依頼されたらしい。

そのテーマが所謂『オトコの身体のアレコレ』と言うそうなのだ。
そんなものに関わっていたら、突き詰めてしまいたくなる程に好奇心が刺激されたらしい。


「ほら、どれくらいがデカイのかとか、長いのかとか、形がとかさ、女よりは他人のを見る機会はあるとは言え、自分のがどのレベルなのかとか気になるらしいんだよ」

「…気になるの?」

「俺、梓のはよーーーく知ってるよー!梓のはなが」

「言わなくていいよ。ちなみに遺伝子が同じ僕たちは一緒だからね、自分のもバラすことになるからね、椿?」

「…成る程、椿と梓は…と」

「なに控えてるのさ、ひか兄…?」

光は持っていたタブレットに入力していた。

「2人がそれだとして、棗はどうなんだ?」

「知らないよ」

「もうずーっと一緒に風呂なんて入ってないもんねー?」


(いや、その歳でずっと一緒に風呂入ってる方がおかしいけどな、椿…)


光はそう思いはしたが、とりあえず突っ込みは心の中だけにしておく。


「そー言われると気になってきたー!」

椿はポケットからスマホを取り出すと、電話をかけ始める。


「あ、もしもし棗ー?今からウチに来てー★ヨロシクー♪」


向こうの反応など何も伺わずに通話を切る。


「ひかにー、棗来るってー★」


(俺が言うのも何だが…憐れだな、棗…)



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「…で、俺は呼び出されたかと思いきや、何故いきなりアレを見せろとか言われているんだ?」

「いーだろ棗ー。減るモンじゃないしー?」

「減る」


(あぁオマエら、確実に三つ子だな)


同じような問答に、光は今更ながらに確信を持つ。

事の経緯を棗にも説明するが、


「だからって、はいそうですか、って見せられる訳がないだろう」

棗の言い分は最もなものだった。

「棗ー…さては、見せたくないんじゃなくてー、見せられれないモノなんだろー?」

「…なに?」

「サイズ的にとかさー、自信ないんだろー?だって、俺と梓のはなが」

「はい椿、それは言わなくていいからね」


オトコと言う生き物は、どうしてこうもバカなのか。

流石の棗も椿の挑発に乗りかかっている。


「…いいだろう、そこまで言うなら見せてやるよ。オマエら、驚くなよ」

「棗のなんかじゃ驚かないもーん★」

「…とりあえず、リビングでアレ出すのもマズイだろうし…お風呂場に行こうか。ひか兄も来て」



(なんか勝手に進んでるが…まぁいいか)


4人で5階の風呂場へ向かうと、どうやら誰かが使用中のようだった。

すると、バッと脱衣場のドアが開き、中から素っ裸の弥が飛び出してきた。


「お風呂のアヒルさん忘れてきちゃったー!まーくーん、僕アヒルさん取ってくるー!」

「弥ー!いくら何でもそのままでリビングから出ちゃダメだよー!何か着ていくことー!」

浴室からは雅臣の声が聞こえ、「はーい」と弥は脱衣場に戻っていった。


「「「「……………」」」」



4人、沈黙。


「…なぁ、弥っていくつだっけ…?」と光。

「…小6だよ…」と梓。

「…まだ小学生かよ…」と棗。

「…アレ…反則じゃない…?」と椿


皆が皆、


裸の弥のアレを見て、言葉を失っていた――。



「…ちょっと待って。アノ弥といつも一緒に普通にお風呂に入ってる雅兄は…」

「…えー?もっと?もしかしてもっと!?」

「…俺、帰っていいか…?」

「…流石だな、我が朝日奈家は…」


(他の奴らのも確認しないといけないな…!!)


いまだショックを引きずる三つ子を置いて、光は流石と言うか何と言うかの、持ち前の好奇心旺盛さと言うか図々しさと言うかで早く立ち直り、これからの計画を立てる。


光の手元のタブレットには、


雅臣>弥>(三つ子)


と言う入力が済まされていた――。



『順番と比例はしない不等号』〜終わり〜


久々の小話なのに、またしても酷い内容で…( ̄▽ ̄;)


これはネタなので、流石に弥のがそんなに大きいとは思ってません。


が、朝日奈家のキョーダイたちは、皆それなりのをお持ちだと思ってはいます。

一応、私の妄想の中での分類はありますが…過去拍手に移動になったら後書きにでも記しましょう。

ただ、私は最もビッグなのは


琉生


だと思ってます(外国の血も入ってますし)。

拍手有難うございましたm(__)m


2014/03/26
藤堂市松 拝



〜拍手移動後の後書き〜


前の後書きで凄い振りを己に課していたな、私…。


先にタイトルですが、数式的には『比例』と『不等号』が並ぶのははっきり言っておかしいですが、言葉の韻でそれっぽく取れる意味合いで、と付けましたので、そう言った部分での突っ込みはご遠慮下さいまし。


えー、私的『朝日奈キョーダイのお宝分類』ですが…


前述の通り、一番太くて長いのは琉生だと思ってます。


そして、それには劣りますが、太く長いのをお持ちなのは、


雅臣/要/棗/昴/侑介/弥(成長したら)


あと、太さは標準だけど長い方は、

右京/光/椿と梓/祈織/風斗


で、かつその中で反っているという形状に特徴があるのが

光/祈織/風斗


と言う…妄想です、あくまでも。

三つ子ですが、タマゴが違う時点で椿&梓と棗は遺伝子が異なりますので、モノも違うと私は思っております。
(三つ子は知りませんが、今まで会った二卵性の双子ははっきり言って似てない方が多かったです。)

あと回数的に言いますと、

棗/昴/祈織/侑介/弥(成長したら)

が絶倫系だと…妄想です、あくまでも。


確か、前に聞いた話だとメイドインジャパンのゴムさんは直径3.8cmが規格じゃなかったかなー?

世界でゴムさんのサイズを統一しよう会議が行われた時に(本当にあった話です)、「もっと大きいサイズにしてくれ」と要望を出したのはイタリアでしたな(笑)。


流石(?/笑)イタリア。


と、おかしな市松の日々の妄想と、無駄なトリビアな後書きでした。

お読み頂き、有難うございましたm(__)m


2014/04/30
藤堂市松 拝

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ