TOS(+ラタトスク)
□それぞれの、特権。
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「♪〜♪〜♪」
呑気に鼻歌を歌っているのは、食材と調理器を前にしているゼロス。
暫くたっているにも関わらず、全くと言って良いほど料理は進んでいない。
「ん〜。まぁレシピは大まかに決めとくか。…やっぱ、定番の肉じゃがとか?良いね〜!
…家でハニーに作って出してもらっちゃったりしたら…でひゃひゃひゃひゃ!『ゴハンより先にハニーを食べたいな』…なーんつってぇ!!」
妄想をひたすら繰り返しているゼロス。料理が進むはずもない。
「さぁてぇ。そろそろジーニアスと言う名のハニーを呼びにいこうかなっ」
「…僕ならここにいるから呼ぶ必要はないけど?」
驚いて勢い良く振り返ると、ジーニアスが怪訝そうにゼロスを見上げている。
「は、ハニー、いつからそこに…」
さすがに先ほどの独り言を聞かれていたならば、ジーニアスになぐりとばされる。ひどいときには秘奥技発動である。
「ハニーを迎えにいこうかな、から」
「!もうハニーって関係を肯定してくれてるってことだな!」
「ば、馬鹿!ゼロスが僕のコトそう呼んでるからでしょ。それで、僕に用があったんでしょ?何?」