TOS(+ラタトスク)
□キミへの想い
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「全くハニーは…単純だねぇ」
う、と言葉をつまらせる。
なぜならジーニアスの言っていた「どうしてこんなに好きになっちゃうんだろ」という言葉を思い出し、にやついていたのだ。
単純と言われても反論でなきない。
(まぁその事を知ってるのは俺だけなんだけどさ)
ジーニアスにとってはあまり意味のない言葉なんだろうな、と思いつつも嬉しいものは嬉しい。
だって好きな想い人にこんなにすきなんて言われたら、舞い上がらずにいられない。
(はぁ、本当に超がつくほどのバカだな)
苦笑しながらカレーを頬張る。ジーニアスのがうまいな…なんて事を考えながら。
(そういえばジーニアスの家に泊まりに行ったとき初めてジーニアスの手料理…カレー食べたんだっけ)
美味しくて三回はおかわりした。
(ジーニアスの手料理…最近食べてないな…)
なんだか今日は昔をよく思い出す。
「ごちそうさま!」
よっ、と立ち上がり剣を持ち上げる。
「ロイド、今日も行くの?今日くらいはやめといたら?戦い続きだったし」
今日も一人剣の鍛錬をしにいこうとしているロイドに、まだ食事を終えていないジーニアスは心配げにみつめた。
その顔に可愛い、などと思いながらロイドはジーニアスに微笑む