TOS(+ラタトスク)
□お悩みはプレセア相談所まで
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雪の舞う街、フラノールにて
あなたのお悩み、解決します
―『プレセアお悩み相談所』
一つの普通の、他と代わり映えのない部屋の一室。
扉の前にはMs肉球のお悩み相談所、と書かれた張り紙。
――コンコン。扉のノックの音。
「はい。どうぞ」
ノックの主に向け、桃色の髪の少女は、見た目ににあわぬ落ち着いた声で答える。
「―失礼します」
少し緊張した面持ちでやってきたノックの主に、桃色の髪の少女―プレセアは机の側にある椅子にどうぞ、と案内する。
机をはさんだ椅子に自身も腰掛け、淡々と喋りはじめる。
「初めまして。Ms肉球のお悩み相談所へようこそ。私がMs肉球です。まず始めにお名前をお聞かせください」
「じ、ジーニアス・セイジです…よろしくお願いします」
「よろしくお願いします。…では、ご相談についての内容をお話しください」
「は、はい…えっと…その、こんなの、ホントはいけないことだとは思うんだけど…というか、こんなことじゃなくて…えっと…」
「はい??」
「あっ、あのさ!もし、もしだよ。好きな人が二人できちゃったとしたら、プレセアはどうする??」
「プレセアさんがどうなさるかジーニアスさんは聞きたいのですか?Ms肉球の意見でなく?」