TOS(+ラタトスク)

□キミと響きあう物語
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――あの日、僕達は旅立った。大きな傷跡と共に。だけど本当に大切なものに気付けた旅。

マーブルさん。僕、今とっても幸せだよ。


きみと響きあう物語




「ジーニアス!」

「ふぇっ!?」

ぼうっと空を眺めていたジーニアスは、大きな声で呼ばれびくりとして振り返ると、そこにはツンツン頭の赤い服を着た親友、ロイドが不思議そうな顔でジーニアスをのぞきこんでいた。

「きっ…急に大きな声だしたらびっくりするじゃない」

「急にじゃないぜ?さっきから何回も呼んでるのに」

「え…あはは、ごめん。ちょっと色々思い出しちゃって」

笑いながらジーニアスは再び空を見上げる。

「ふうん…おっ、今日は満月だな!最近雲ってて見えなかったよな」

ロイドもジーニアスの側により、空を見上げて言う。ニカッと笑うロイドにジーニアスはふふ、と微笑む。

「うん。僕達が旅に出た前の晩も、満月だったでしょ?だから思い出しちゃって。」

「確かに満月だったな〜。綺麗だったから覚えてる。あんとき、必死にコレットのプレゼント作ってたっけ」

「そうそう。忘れてた上に、誰かさんはコレットたちの見送り寝坊したけどね〜」
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