TOS(+ラタトスク)
□時の彼方に
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―――『時の彼方に』
「じゃあ、ロイドとコレットは薪係、ジーニアスは水汲み、クラトスは魚つり係、私は野草をさがしてくるわ」
リフィルがまとめると、一同は散っていく。
(ていうか…姉さん何で僕に水汲みを…)
まぁすぐに終わるのだが力がないジーニアスはふんばって持っていく。
(ロイドにやらせるでしょ普通っ)
少し文句をたれながらも、やっとの事で必要そうな量を持って来る。
(ふう…でも、みんなまだ終わらないよね…薪は二人で十分だし、野草はいまいちわかんないし…クラトスさんの手伝いにでも行こう)
ジーニアスはクラトスが向かっていった方向へ歩きだす。
おいしげる木々をぬけると、先ほどジーニアスが水汲みにいった場所より広大な、すきとおるような水面の湖が姿を見せる。
そこにたたずむ1つの人影、クラトス。
(…あれ?)
見るとクラトスの背に青く薄い羽がふわ、と揺れたようにみえた。
ジーニアスは目をこすって再び見たが、羽のようなものはなくなっていた。
(き、気のせいかぁ…。でも、綺麗だったな)