永遠ノ人形
□3 予感
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家の前に来ると、笑香と同じ位の歳で、黒いスーツを着て長い髪をひとつにまとめてしばっている女性が立っていた。
その女性は猪狩家の家を見上げていた。
朔夜の存在に気付いたのか、朔夜を見てニッコリと微笑む。
「ここに何か用ですか?」
「おはよう、朔夜君。私はね、笑香との高校からの友達。ミサキって言うの。覚えておいてね」
・・・だからといって、何故こんな朝早くに他人の家の前で立っているんだ?
「・・・・」
「・・・ねぇ、何か反応はないの?」
「反応しないといけないんですか??」
こんな怪しい人と仲良くお喋りをしたいなどとは思わない。
さっさと引き取ってもらいたい。