永遠ノ人形

□3 予感
3ページ/16ページ


部屋に入ると、まず自分のお気に入りの椅子に座った。

さっき来たメールを見ようと、エプロンのポケットから、携帯を取り出した。






高校の頃からの友人、魅紗姫(みさき)からだった。


   あれ?メールアドレス教えたっけ?



≪昨日から、久々にこの近くに来ているんだけど、明日会わない?

お喋りしたいことも沢山あるし。


時間と場所は笑香が決めていいよ。宜しく≫





明日は用事・・・・は無い。

今日も用事はあったし、明後日も、明々後日も用事がある。






ラッキー・・・??






けど・・・・・・偶然かしら・・・?



≪じゃぁ、明日の午前10時に、熊谷駅西口の階段下でいい?

魅紗姫がいた頃と随分変わっているから、駅の方がいいでしょ?

・・・ってゆうのもあるけど、家から近いからね。

明日を楽しみにしているわ≫




魅紗姫は、大学卒業後、アメリカへ行ってしまった。

日本からじゃ遠い。






「そろそろ、このときが来るの・・・・・・?」



明日が―――楽しみね。



少し考えてから、笑香はある人に手紙を書いた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]