優香へ
しばらく帰っては来れないけど、朔夜と二人で協力して生活してね。
優香、私が帰って来るまでちゃんと家事をやるのよ。
朔夜にたよっちゃ駄目よ?
優香、勉強はできても料理は本当に下手だから。
私はちょっと用事ができちゃったから、しばらくは二人で頑張れ!!
応援してるからね。
笑香。
「・・・・・・」
これじゃあ、何処に行ったか分からないよ。
それに、何か不自然。
朔夜に相談してみようか?
でも、気のせいってこともある。
・・・・・・否、どう見たって不自然よ。
無駄に明るくしてるもん。
そうだ。もしかしたら、朔夜の所にも同じような手紙があるかもしれない。
そう思って優香は朔夜の部屋に向かった。
朔夜の机の上にも、同じように手紙が置かれていた。
優香はそれを手に取ると、急に不安になった。
この手紙を見てはいけない。
理由を聞かれたらそこまでだが、ただ彼女の勘がそう感じさせていた。
「ただいまー」
朔夜が帰って来た。
優香は、手紙を元の場所に戻して、自分の部屋に行った。