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□モデル事務所へ行こう。−1
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このモデル事務所は、少数精鋭だ。
まず、社長自らがカメラを持って撮影するし、社長秘書はモデル達の朝昼晩の食事を作るし、お抱えのモデルの人数も少ない。
社長である充さんが、本当に撮りたいと思った人間しか入れない所為だ。
俺が声を掛けられたのは、今でも奇跡に近い出来事だったと思うけれど、他の皆はホントにすごいモデルだ。

まず、このモデル事務所の看板といえるのが灰猫さん。
一番最初に充さんと組んでモデルをやったのがこの人だ。
俺は運動馬鹿だったから知らなかったけれど、モデル業界では結構・・・いや、大分有名人らしい。
なんて言うかこう・・・カリスマ性を兼ね備えた美形だ。
(余談だけど、新宿駅に貼ってあったポスターは灰猫さんだったんだ!)

そしてその兄、藍虎さん。
やっぱり兄弟だけあって二人はとてもよく似ている。
けれど性格は・・・やっぱりお兄さんだけあって藍虎さんは包容力がある。
秘書のアキラさんが忙しいときなんかは、その補佐なんかをしているらしい。というか、元々ソッチを本業でやるつもりだったらしい。(あんなに美形なのに!)

それから、黒兎くん。
前はさん付けしてたんだけど、ガラじゃないからって直された。
(ホントは呼び捨てでいいって言われてるんだけど・・・さすがに、ね?)
なんていうか、一番『等身大の少年』って感じの人だ。
もちろん、皆が無理してるって言うんじゃ無いけど・・・そう。一番俺に近いんだ。
いい意味で『普通っぽい』っていうか。

それから唯一の紅一点、白雅ちゃん。
なんていうか・・・すっっっっっごい美人!いや、可愛い?
今まで見てきた同級生の女子なんてなんだったんだって言うくらい!
(うわ、バレたら殴られる・・・)
でも、なんていうかその・・・天然で・・・
色々要らない心配しちゃうんだよなぁ・・・

で、最後。紫酉くん。
彼はモデルの少年部門を総ナメにしたらしい・・・。
ホント、おっとりした可愛い子なんだ!
たまーになんか変な事言い出すけど・・・(黒兎くん限定で)
そしてたまーになんか変なもの取ってくるけど・・・(ゲテモノ類)

そんな人たちが所属するこのモデル事務所に、一週間前から俺はお世話になっている。
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