血塗書斎
□平和の神様
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平和の神様は大忙し
鏡を見る暇もなく、毎日ラッパを吹きます
平和の神様とラッパは、みんなを幸せにします
平和の神様は大忙し
鏡を見る暇もなく、不思議な水を撒きます
不思議な水は緑の山を作り、畑を実らせ、お花畑を作ります
平和の神様は大忙し
鏡を見る暇もなく、みんなに名前を付けます
『君の名前はオットー』
『君の名前はハンス』
『君の名前はトマス』
『君の名前はーーー‐ヨハン』
ヨハンはお礼に帽子を神様にあげました
神様は大喜び
その帽子を被った自分が見たくて、初めて鏡の前に立ちました
でも
鏡に映ったのは、悪魔だったのです
悪魔は言いました
『君は僕 僕は君』
ーーどうしよう
此の悪魔がいたら
みんなが平和に暮らせない
どうしよう
どうしよう
困った神様はーーー‐-
ーーーパァァンッッッ…ーーー
自らの額を、銃で撃ち抜いてしまいました
end