短篇

□君が好きだと呟いた。
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『何だか悲しいね?』


残念がってキミが云う。


『そう?』


すっかり散って葉桜に成ってしまった木を見上げてキミが云うから
別に
って俺は足元に視線をおとした。


『なんか云い方が薄情だぁ〜…』


恨みがましむ視線を向けられて呆れたため息ひとつ落ちる。


『阿呆。』


見上げてばかりいるキミを小突いて顎をしゃくる。



 
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