過去拍手小説
□〜2011.7(計5作品)
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1.(光一独白)
カーテンの隙間からこぼれる日の光に目を覚ます
腕の中には愛しい温もり
“あぁ、幸せはこういうことなんだ”と
そう思わずにはいられない
いつもよりも幼さを感じるその寝顔がたまらなく可愛くて
その柔らかい頬に一つ口づける
僅かに反応を示すが開くことのないその瞳
寝顔を見つめていたい
でもその瞳に自分を映してほしい
矛盾した感情に苦笑せずにはいられない
ならばせめて君が起きるまでは
君の夢を見られるよう
その体を軽く引き寄せてもう一度眠るんだ
「―――好きやで……」
次目覚めた時は
君の瞳に僕が映っていますように………
END