03/03の日記

15:31
キミノオト
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ブロロロロ



静かな部屋に、暗くなった外からバイクのエンジン音が聞こえてきた。

どこか気の抜けるようなエンジン音。

聞き慣れた、あいつが帰ってくる音だ。



部屋の明かりを見て、あいつは俺が来ていることに気付くだろう。




ブロロロロ




だんだん近づいて来る音に、目を閉じて神経を集中する。

もう何度こんなことを繰り返しただろうか。

主がいない、この静かな空間に独り。


ただ、あの古めかしい音を待ち続けた。



『帰って来た』



あの音を聞くと、今まで無音だった世界が一気に賑やかになる。
それと同時に湧いてくる、この高揚感。



『早く、早く』



キキィ



錆び付いたブレーキが耳障りな音を立て、また静寂が戻ってくる。

数秒立てば、カンカンとリズミカルに階段を駆け上がってくる音がする。


いつもと同じ。


あいつが帰ってくるリズム。




ただ帰って来る。いつものことなのに、何故かワクワクする気持ちを抑えつけ、手元に置いていたリモコンを手に取る。


ガチャッと扉が開くより一瞬早く、テレビの電源を入れる。



「泉、ただいまー」

「おー。オツカレー」



浜田の声と同時にドッとテレビから笑い声が響く。
最近売れっ子のお笑い芸人が持ち芸を披露しているところだった。
その浜田に、今気付いたというように棒読みで労いの言葉をかける。浜田は気にしてないようだが。



待ちに待った瞬間。


でも、気付かせてなんてやらないんだ。



いつでもお前の帰りを待ってるなんて。





−−−−−−

免許取れましたー!!!
ということで、車関係の話を書こうと思ったのですが、らーぜたちに車って…………似合わない…(笑)
と思い、バイクに。

でもエンジン音だけ←


エンジン音って、ずっと聞いてると違いがわかりません?
カミュは親が帰ってくる時の車のエンジン音は一発でわかります!バックの時の音とか。


こんな感じで泉も浜田のバイクのエンジン音がわかったらいいな、と。

はい。妄想です。

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