s-novel.
□1万HIT御礼企画
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フィ「……」
ヴァ「……」
うわ貴様ら、初っ端から相手を眼中外にしすぎ!
フィ「話す事なんて特に無いしな。第一本年度のエナクメラ予算なんて話して楽しい訳ないだろう」
そんなこと話せとは一言も行ってません。
ヴァ「人間と聞く口は生憎持ち合わせておらぬ」
いや其処は持っとけよ。
後弥栄も人間なんだよ。
まぁいいや、そんな関連性どころかコミュニケーション能力が欠落しているお2人の為に、篝火は質問事項を用意いたしました。
フィ「後5分で終ってもらわないと、会議に遅れるんだが」
ヴァ「長々と人間に付き合う酔狂さは無いぞ」
うーるーさーいー。
5分で会議ならとっとと終るように尽力してください。
長々弥栄に付き纏った魔属が言っても説得力がありません。
質問一つ目ー。
世界で―――ああ、ヴァーグは虹彩でね―――たった一人生き残ってしまいました。
さて、どうする?
フィ「……どっかでそんな映画見たなー」
ヴァ「一人で生き残るのは御免だ」
イリスは煩い。
ヴァーグは質問に答えなさい。
ヴァ「面倒な。そもそも最後に生存する可能性が一番高いのは我ぞ。特に何をするでもなく今まで通り暮らすわ」
ヴァーグ、弥栄も死んでる。
ヴァ「……命あれば、いつかは死のうよ。その程度、この我が考えておらぬとでも思うたか、この愚図め」
正論を口にする魔属は魔属でむかつくが、デフォルトでドSなキャラ設定に苛っ☆とした。
で、イリスは?
フィ「答える前に一つの疑問なんだが……何かの天変地異でもなけりゃ、俺だけ生き残る可能性は低そうだぞ。というか精霊の加護篤きアルリタは生き残るんじゃないか?」
そんな経過はどうでもいいんだよ。
ていうか何であるりたのキャラは理屈っぽいんだ。
逆にその精霊の反乱だった場合、一番最初に死ぬのはアルリタですよ。
フィ「へぇ……成程ね、その設定なら、確かに俺だけ生き残るな」
ヴァ「精霊が牙を剥く様な場所なのか、己の居場所は」
フィ「基本的には有り得ないけどね。確かに虹彩よりは殺伐とした局面も多いだろうさ」
イリスさん、巧い事話そらしてないで、質問に答えて。
フィ「……今答えるよ、今。とっとと死ぬ。以上」
ヴァ「……」
フィ「何だよ、その目は」
ヴぁ「いや、此処まで自分の命を粗末に扱う人間も物珍しいものよな、と」
フィ「俺は別に命を粗末にしてるわけじゃない。ただ、自分しか生き残ってない世界になんか未練は無いってだけの話」
んじゃ、ゼレカが生き残ってたら?
フィ「そしたら……生きるんじゃないか、二人で。只物凄く喧嘩しそうだけどな」
了解了解。