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□1万HIT御礼企画SS
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学生ゼレカのとある一日
「ゼレクアイト様っ!!」
様付けはやめろというのに全然止めてくれないクラスメイト・アレキシアンにオレはゆーっくりと振り向いた。
こいつが呼びかけてくるときは大概厄介ごとがセットになっているせいもあるかもしれない。
「……何?」
「いえあの、一回でいいんで、生徒の前で唄ってくれませんか!? 勿論舞って下さいとは言いませんから!!」
はぁ、とオレは大きくため息を付いた。
またその話か。
オレは確かに唄えもする。
舞えもする。
アルリタだから。
だからって、学校でそんなことをする気には到底なれない。
「何度も言ってると思うけど、オレは教会所属の舞媛だから、そういったコトは全部教会通さないとダメなの。それに、儀式等以外で舞ったり唄ったりするのは禁止されてるし」
「そっこをなんとかぁ」
いつになくしつこく食い下がるアレキシアンに、さて最近は何があっただろう、と首をかしげた。