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□3800HITリク小説
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「……ったく、ついてないなぁ……」

ぶつぶつぼやきながら、オレは薄暗い夜道を歩いていた。

帰りに買って帰ろうと思ったシャーペン芯を忘れたのだ。

シルトに頼めば幾らでも貸してくれるだろうが、毎日使うものだし早めに買っておくに越した事は無い。

しかし、学園の街からの遠さにスーパーがあるのは当たり前としても、それと別にコンビニまであるなんてな……

軽いカルチャーショック。

他にも洋服屋や雑貨屋もある。

……そんな店ばっか入れて、採算は合っているのだろうか?

まぁ、そのアタリもきっと理事長の仕事にのっかっているに違いない。

暫く歩いていくと、コンビニが見えた。

ドアを開けて、文房具の売り場へ。……流石に高級品しか置いていない。

オレはもっとレベルの低いものでいいんだが。

「郷に入りては郷に従え、か……」

このカードの中身はオレが自分で稼いだ分だし、誰に遠慮することもないのだ。

稼いでも使う隙が無かったルクトラーヅでの生活よりは、少し楽かも。



―――ん?



ふと食品の棚の方を見ると、見覚えのあるツヤツヤ黒髪が見えた。

恐る恐る、こそこそ、そっちに近付く。
 
一瞬イヤな予感もよぎるが、それより好奇心が勝った。

「……理事長?」

「ひゎっ!!」

何やってんですかこんな所で。
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