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□望んでいたものは
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「エージのバーカ!!」
「にゃんだとぉ!!?」
青春学園3-6・・・もとい中等部の名物となっているあたし達
この中3にもなって変な猫語使ってる菊丸英二とは家が隣という腐れ縁
おまけに母親同士仲がよくて何をするにも一緒だった
「またやってるの?」
不二には呆れられるし、大石には仲がいいんだなと微笑まれた
別に、嫌いだからケンカしているわけではない
ただこの関係が楽しくて、ずっと続けばいいなぁって思ってるだけ
放課後テニス部のマネージャーをやってるあたしは、
いつも英二の自転車の後ろに乗って帰る
どうせ隣の家だし、既に習慣付いている
「ねぇ、エージ!!」
「にゃに?」
いつもの帰り道
自転車の荷台に乗ってるあたしはエージに呼びかけた
「これからもさ・・・・」
「どしたの?急に」
「・・・・・やっぱ、なんでもなーい」
「気ににゃるし!!教えろよなぁ」
「絶対ヤダ!!」
もうすぐ家に着く
そして風で乱れたあたしとエージの髪の毛
そんな毎日が幸せ
望んでいたものは
(これからも、一緒に帰りたいの)
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