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□夕暮れトロイメライ
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いつまでも、


いつまでもこの時が続きますように。




空がだんだんと茜色に近づいている。
地上嫌いなティエリアもミッションとあってはちゃんと降りてきた。
開けっ放しの窓から入ってくる風は昼間の熱気が嘘のような涼しげなもので少し肌寒く思う。


リビングで本を読んでいるティエリア。
ミッションまでどこか出掛けたいなー。なんて思ってたけど、なかなか逢えないんだしこうしてのんびりするのも悪くは無い。

茜色の夕日が真っ白なティリアの肌を朱色に染める。
少し肌寒いくらいの風が髪をなびかせる。
伏せられる睫毛は長くて、本をめくる指は細くて滑らかだ。
本当に男なのか?と今だって若干疑問だ。
(本人に言うと睨まれるから、言わないけど)



ピー、ピー、ピー
キッチンのほうからコーヒーメーカーの音が聞こえてきた。
取りに行くと出来立てのコーヒーの匂いが立ち込めていた。
ほろ苦く、ほっとするような匂いはとても落ち着くもので、その出来立てのコーヒーをマグカップに注ぐ。
あたしのと、ティリアの分。
おそろいのマグカップの中からはおそろいに湯気が昇っていく。




「はい、ティエリア。コーヒー入れたよ」

「、ああ。ありがとう」


本を読む手を止め、受け取ってくれるティエリア。
1〜2口、口にするとまた本の世界に戻っていってしまった。


感想ぐらいないのかしら・・・・。

内心そう思ったけど、今日みたいな日は、まあいいかもしれない。
明日からはまたガンダムに乗らなければいけないもの。
今日ぐらいは・・・・・。


だんだんと茜色も降りてきて、上のほうには薄暗闇が広がりつつあった。

もう少し・・・・今日が続けばいいのにってちょっと思った。






夕暮れトロイメライ
(いつかこの幸せが続くような日が来ますように)





トロイメライ・・・夢想曲








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