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□もっと、欲しい
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ねえ、ティエリアさん。
貴方はドSなんですか?
「ティエ、大好きぃ!!!」
いつものように(?)堪えきれなくなった愛情を精一杯表現。
ソファで本を読んでるティエに後ろから熱い抱擁を送る。
「本が読めない。離れろ」
しかしその思いを諸共せず睨み返された。
ま、大方予想は付いていたがやっぱり悔しいもんは悔しくて。
「ふん、ティエはあたしのこと好きじゃないんでしょ!!?」
優しくなるかと思い、若干拗ねてみる。
半分、いや80%ぐらいは本気だけど。
ちらり
目をやると、不気味な笑いを見せたティリアと目が合った。(美しいんだけど)
やばい・・・調子に乗りすぎたか?
絶対何かたくらんでるし!!!
「俺が、好きじゃないだと?」
「え、いや、そんなことは・・・・;;」
なんとも言わせない顔で迫ってくるティエにあっさり折れた。
が、これで引いてくれるティエでは無いわけで。
「ずっとそう思っていたわけか・・・」
「ち、ちがっ!!」
近い近いちーかーい!!!!!
既に心臓バクバクで、顔だって火が出そうで、いっぱいいっぱい。
なのにそれを楽しむように顔を寄せるティエに若干憎しみすら覚えた。
頑張って羞恥に耐えようと思いっきり睨み返す。
しかしそれさえも鼻で笑い、無意味だ。とまで言いやがった(ちくしょう)
そっと重なった唇。
油断していた所為か、すぐに口内へ侵入されて絡めとられる。
逃げても逃げてもしつこく追いまわされ、何度も捕まった。
「ん・・・、ふぅ・・・、あ・・」
だんだん息が持たなくなってきた。
しかしどんなに叩いても一向に離れそうに無い唇。
それどころかますます深く、激しくなってしまう。
ペロ・・・
最後に唇を舐められて離された。
もう、のぼせそう・・・
「物足りなさそうな顔だな」
霞れていく意識の中、正常な判断なんか出来なかったのかもしれない。
ああ、やっぱりここまで言わせる貴方はドS。
もっと、欲しい。
(そう言うあたしも、)
(かなりのドM)
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