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□これを奇蹟と呼ばずなんと呼べばいいでしょう!
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この世には奇蹟と言うものが必ずある。
そう思うのはバカですか?





「ふん、くだらないな」

「ええー、なんで?」


だって奇蹟ってあるでしょう?
例えばこの世界でティエリアと出会う確立とか、付き合えた確率とか。
(え、小説の読みすぎ?)

そう説明したのにまさかの「くだらない」発言。
いや、大方予想は付いていたからまさかではないけど。



「運命だの奇蹟だの言っている暇があったら少しは技術を磨いたらどうだ。」


本を片手にコーヒーを飲むティエリアは相変わらず美しい。
だけど言ってることは夢も希望もない冷たい言葉。



「だってさぁ・・・」

いくらなんでも四六時中こんな態度とられたら誰だって不安にならないはずがない。
唯でさえ時間が少ないマイスター同士。
恋人らしいことなど未だに片手で数えられる程しかないのだ。

ちょっとくらい恋人らしいことをしてくれてもいいのに・・・。
それくらいしたって罰なんか当たりませんよーだ!




「奇蹟は絶対あるもん。出逢うのも恋するのも愛し合うのも、全部運命だもん!」


「・・・・・・そうだな」

「・・・・え?」


若干半べそを掻きながら訴えれば、ことりと置かれたコーヒー。
今度こそまさかの発言に俯いていた顔を上げた。

本に栞を挟み、こちらを向いたティエリアの顔は・・・・



柔らかく微笑んだ顔だった。



「そう思うのも、悪くはないな」







これを奇跡と呼ばずになんと呼べばいいでしょう!
(、ティエリアが笑った!)
(なっ、そんなわけ・・っ//)
(あ、照れてるー笑)














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