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□夕焼けとアイツと。
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※学パロ





「はぁ・・・」

「なに溜息ついてんだよ」


誰かと思い、振り向けばハレルヤ。まぁそれはいいとして、あたしの溜息の原因は窓の外、練習中のサッカー部にある。

・・・・・・というかロックオン先輩に、だけど。



「またアイツかよ」

「・・・・・悪い?」

誰からも人気があって生徒会長もサッカー部キャプテンも勤める学園のアイドル。(私の推測だけれど)
入学式の日に一目惚れして以来、密かに憧れ続けているのだ。

けれど、私と同じ気持ちの人はこの学園には大勢いるだろう。
ひょっとすると学園のみとは限らないし。



「・・・・・・無理、だよね」

あたしなんか好きになってくれる確率はきっと無に等しい。
告白して振られるのも、傷つくだろうし。

きっぱり、諦めようかな。





「諦めてんじゃねーよ」



「え・・・?」

「ずっと好きだったんだろ?だったら簡単に諦めてんじゃねーよ」


いつもは茶化すか、嫌味ばっかり言ってくるハレルヤにまさかこんなことを言われえるなんて、思ってもいなかった。
前髪から覗く金色の瞳は、真剣であたしの目を捉えたまま。



「っそ、そうだよね。頑張って告ったほうがスッキリするよね!」


そうだよ、伊達に先輩に片思いしてたわけじゃないんだし。
言わないでずるずる引きずるより、言ってスッキリしたほうがいいよね!



「ありがとね、ハレルヤ!」

「、おう」


ハレルヤのお陰で元気になったあたしは、時計は既に6時を指しているし意気揚々と帰ろうと思った。
まだ窓の外を眺めているハレルヤに別れを告げ、ドアから出て行こうとしていたときだった。



「・・・もしダメだったら、俺がお前を嫁に貰ってやるよ」


「・・・っ、は?」

何言ってるんだ、と思って振りかえれば、相変わらず窓の外を眺めてるハレルヤ。
風になびく髪を掻きあげながら、背中越しに「じゃーな」なんていつも通りに振舞ってた。


けど、その姿にあたしの心臓が高鳴ったのと、あたしの顔が夕焼けよりも赤いのは気のせいではないはず。




夕焼けとアイツと。
(なんだか、やけにかっこよく見える・・・)









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