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□このキス糖度12度
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「ん〜、美味しい」

目の前にずらっと並んだケーキ達。
そしてそれを美味しそうに平らげていく。
これが私の一番の幸せだったりする。




「見ているだけで吐きそうだ」


隣ですごい眉間に皺を寄せているのはティエリア。
甘いのが苦手な彼には、あたしの行動は考えられないらしい。
こんなに幸せなのに。




「ティエリアって食べても苦いか辛そう。」


ぽろっと口から出たこの言葉に、ピクリと眉が動いた。
あ、怒ってる。絶対怒ってる。

だって食べたら絶対苦いよ。
もしくはブラックペッパーみたいに辛いとか。



「ほう、俺はまずそうと」


途端に奪われた唇。
私の中にはまだ食べかけのケーキ(モンブラン)があるわけで・・・・
それもお構いなしに、にゅると入ってきたティエリアのそれ。
中のケーキごと食べるつもりか、やけに長いし、しつこい。



「、甘いな」


厭らしく糸を引きながら離れてったティエリア。
スイマセン、さっきのは訂正します。




このキス糖度12度
(ケーキよりも甘いキス)









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