short.
□お嬢様と執事
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※執事パロ
「お嬢様!」
「げっ!!!」
ヤバい。これは非常にヤバい。
や、お嬢様なのに「げっ!!」とかいう言葉使いの問題ではなくて、この状況が。
元々お嬢様とか言うキャラではないのに、生まれた家の所為か私には専属の執事が1人。
今日は大っ嫌いな美術のお稽古の日で、屋敷の裏にある森に散歩(という名の逃亡)していたら見つかってしまった。
(私に絵心がないのは既に認めているわ。)
ロックオンは何でもこなせるスーパー執事で、おまけに顔もいいと来た。
少しパーマがかった(本人曰く天然らしい)髪を1つに結わって、燕尾服を着ている姿は世の女性の夢を全て叶えたことだろう。
「さ、先生方がお待ちです」
ニッコリ笑顔(だけどこれはものすごく怒ってる時)で腕を差し伸べるロックオン。
元がいい所為か、余計に笑顔が不気味。
黒い何かが全面的に出てるのだ。恐ろしく、怖い。
そしてここまで来られては観念するしかない、ということは過去の経験上で学習済みだ。
これ以上駄々をこねるとティータイムのスウィーツがお預けにされてしまう。
「・・・・わかったわ」
渋々ながら手を取ると、いいこいいこと頭を撫でられた。
綺麗な翡翠色の瞳が優しく笑って、本気で怒っているのでは無いと安心した。
そして、止めの一言。
「頑張ったら今日のスウィーツは、豪華にしてやるから」
そう言われれば、なんだか子ども扱いされているようで腹が立つ。
・・・けれどもロックオンのスィーツは本当に美味しいので、嫌ではないんだけれど。(ロックオンのスウィーツより美味しいの、食べたことないし)
そして、この笑顔に一体何人の女性が落ちてきたのだろうか。
きっとお屋敷中のメイドはロックオンに夢中だろうなー。
取り合えず、今日の美術のお稽古は頑張ると致しましょうか。
お嬢様と執事
(・・・相変わらず才能ないよな)
(、うっさい!!//)
最近ブームの執事ネタ笑