小説・壱
□気持ち
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窓から差し込む太陽の眩しさで目が覚めた。
身体がやけに重い。
まだはっきりしない意識の中で昨日のことを思い出す。
昨日、彼に抱かれてそのまま意識を無くしてしまったのだ。
要に無理矢理快感を引きずりだされ、慣れない抱き方に身体が悲鳴をあげてしまった。
隣には要の姿はなく、重い身体を起こすと、窓の縁に腰掛け柵に肘をついてぼぉっと街を眺めている要の姿があった。
自分を見る弥姫の視線に気が付いたのか弥姫の方に顔を向けて微笑む。
「おはよう…」
その眼差しは愛しい恋人に向けるようなものだった。
「お、おはよう…///」
「身体はどう?何処か痛くない?」
要は弥姫の元に近付き、目線の高さまでしゃがむ。