夢ゆめ

□大きさ
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「小さいな」

有栖の手によってはだけられた服を湊は彼からみえなくするため、合わせを掴み、有栖から逃れようとするが背後に壁があり、それは叶わなかった。

「どうした」

おあずけをくらった形となった有栖が問う。

「悪かったわね、小さくて。乃絵みたいじゃないから…」
質問(?)の意味を理解してない有栖が答える。

「乃絵だって小さいだろう」
「なっ…」

湊の沸点は限界を超え、怒髪天をついた。


「どれだけ巨乳なら納得するのよ。そんなにそっちのがいいなら、私を選ばなきゃいいじゃない。有栖なんか大っ嫌い!!」

数瞬固まっていた有栖は突如、爆笑をはじめる。

しかも、湊におおいかぶさるように。

「やっ…ちょっと、離しなさいよ。大嫌いなんだから!」

笑い死にするんじゃないかと思うくらい、笑った有栖は湊についばむようなくちづけを何度かした。

怒りに燃える湊に油をそそいでいるばかりだというのに。
「胸のことじゃない。身体が小さいなといったんだ」

「胸見ていったじゃない!」
「そうか?だとしても、オレより身体が小さくてこわれそうだと思っただけだ」

「あたりまえじゃない。有栖と嵐翠と違って骨太にできてないし、鍛えてないもの」

「そうか、そうだな」
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