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□バジリスク〜第四章〜
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「あっ!ダンテさん…」
そこに居たのは、無表情なダンテさん。
づかづかと、大股でここまで歩いて来て、右足を振り上げた。
スピリットは、自らの下半身に向けられた攻撃を、白衣を翻しながらひらりとかわす。
『るぃやぁあああぁ!!』
「あぁああーーー!!!」ミッフィー絶叫。
『あははははははは』
スピリット爆笑。
『チッ』
ダンテさん悔しそうに舌打ち。
スピリットの後ろにいた隊員の《自己規制》にダンテの爪先が…めり込んだ。
蹴られた隊員は《あるヵ所》を抑えて、プルプルと小刻みに震えている。
その横では、スピリットがその隊員のまえにしゃがみ込み『痛いよね痛いよね』を連発。もう笑顔全開。
『いっ痛いであります』
そりゃそうだ。
『よかったね。ダンテ〜
当たったのが、ただの兵士君で』
『違います!!僕は
【軍部直属科学部班】伝達係 クゥン=ラオシューです』
『犬の鳴き声みたいだね』
『うぅ…』
「何いじめてんですか。大人げないですよ」
『だって、まだ俺18歳だもーん』
「可愛く言っても駄目です。あんたの場合、精神年齢が極端に老けてるんだから…」
『ミッフィーちゃん今月の給料なくなっちゃうね』
「ぎゃああぁあ!!やめてくださいよ!」
『まったく…色気のない声だね』
『…あのぅ……』
『あぁ。どうしたの?君の班くらいのレベルなら対して仕事も回って来ないだろうけど早く戻ったほうがよくない?』
『なっ!!馬鹿にするのですか!?』