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□バジリスク〜第三章〜
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…淡々と話が決まっていく
きっと彼は、軍のお偉いさんの息子さんなんだろう。だから科学班長なんてやっているのだろう。
―「軍内の科学班長なんて凄いなぁ〜。きっと小さい頃から英才教育とか受けてんだろーなー」
そして元案内係もしくはイーブン大尉と、彼は少し言葉を交わし別れたのちに、彼がこちらに振り返った。
『…行こっか?』
にこりと笑顔を浮かべる。
「…あー。えっと」
『スピリットでいいよ。苗字とか班長とか言われんのさ、嫌いだから』
「では、スピリットさん。スピリットさんは班長なんですか?」
質問が阿呆過ぎると言った自分でも少し後悔してしまう。
『そう。
あと、さん付けもやめてよ。絶対に俺のが年下だからさ』
「は?
えっと…スピリット……さんは何才なんですか?」
『18』
…ォィォィ。
四つも年下ですか…
しかもなんか段々彼の笑顔が馬鹿にされてるようで腹が立ってきた。
『だって俺、11歳から軍にいるからさ』
「へ?」
『いや…。なんかさ、クソ親父の本勝手に見てその通りにやってみたら、結界張れてさ。ちょっとかじるぐらいのつもりだったんだけどのめり込んじゃってさ。
今に至るみたいな?』