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□バジリスク〜第二章〜
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…それから俺は毎日研究の合間にダンテに逢いに行った。
気を張り詰めながらの研究は精神的にも体力的にもかなりきつかったが、内心毎日ダンテと話す少しの時間が俺の楽しみになっていた。


少しずつではあったが、ダンテは自分の話をしてくれた。
極々たまではあったが懐かしそうに微笑むこともあった。


そして、俺がダンテに逢って一ヶ月がたった頃だった…

『…なぁ、スピリット…私は外の世界を見てみたい…私の身体は不老不死だけど一度人間並の生活をしてみたい…駄目だろうか?』

何処か遠くを眺めるようにダンテが呟いた。

「出来るさ。お前が安全だということは、よく解ったし、なんとなく俺もお前に外ね世界を見せてやりたい」

俺は座っているダンテの手を引いた。

「俺が此処から連れ出してやる。そのかわり俺の部下として普段は働いて貰うが前言ったことは必ず守る」

…ダンテは俺の手に少し体重を掛けて立ち上がった。

数百年ぶりにダンテはこの暗い牢獄から出たのだった。
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