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□バジリスク〜第一章〜
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第一章「利用」





…バタバタバタ!


―『今日も慌ただしいな』
そうスピリット=ナイトレイは心の中で呟いた…

歳の頃はおよそ20代前半でその身に軍服を纏っていた周りは厳つい体型や一目でデスクワーク派と思われる中年男性が慌ただしく行き交っている中、青年だけが明らかに浮いていた…

ぱっと見20代前半にみえる青年だが実年齢は18歳だ。綺麗に整った顔立ちで切れ長の瞳は金色をしている…白に近い少し灰色がかった髪で前髪が少し長めで美しい女性に見えなくもない…
『ナイトレイ大佐殿っ!
1:00より会議であります!』
黒髪の軍服を着た男性が青年に言った。

「ん〜(ぷっ。今コイツありますって言ったよ)
分かった分かった。んじゃ先行くからダンテ呼びに行ってきてよ」

『はっ!』
ピシッと綺麗に敬礼して去っていった…

「(クスクス)あいつホント面白いなぁ。俺には真似出来ないねェ」

…そう、俺には軍に忠誠を誓うなんて出来ない
ただ利用するだけだ
軍は莫大な研究費用と幅広い研究資料を科学者に与えてくれる国で最高の機関…
そして何より俺や他の科学者が美味しいと思うのは
どんな研究材料でも与えてくれること……

……それがたとえ
生きた人間だろうと………

軍はなんでも提供してくれる…

その見返に絶対的な服従と絶大な研究結果を要求される。

―「まぁいつまでも意気がってるがいいさ…
いつか絶対に………………




復讐してやる」
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