お話とか

□くらげ
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何かは言った。
僕の耳にはそれが「うぉー」とも「ぶぇー」とも聞こえた。

「解るよ、それ」
僕はくらげに応える。なんてったって通じ合ってればなんでも解るのだ。
「ぐぁーんの」
「やっぱり外に出たいよね」
くらげ…まぁ『くらげみたいなもの』なんだけど、そのくらげが暇だと嘆いていたのだ
「おぁー」


僕達はもう長く此処にいる。

此処が何なのか僕は知らない。
一番初めの記憶も、くらげの姿だけ。
なんで見たことのない海月の姿形を知ってるのだろうかと考えたが、昔僕が居た場所の常識なんだろうということになった。

「うろ?」
「ごめん、なんて言ったの?」
「りゅりゅりゅぬ」
「何時になったら出れるんだろう…」
「ぬーぅ」

こんな所に居ても年は取る。
『僕はずっとくらげと話をしながら死んでいくのかもしれない』そんな事を思ったら、涙が出そうになる。
それを恐怖と呼ぶのか僕は解らなかった

それにしても眠いなぁ…
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