Trust Me?

□vol.2 Realize Me?
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1.種  <玲視点>



 夏休みが終わったあたしたちを待ち受けていたのは、壮絶極まりない文化祭の出し物決め。

 人気が集中するのはやっぱり食べ物の模擬店で、次いで食べ物以外の模擬店。

 実行委員のくじ運のなさで、地味で不人気のクラス展示にあたりはしたけれど、あたしは結構好きだな。みんなでわいわいやる雰囲気。

 当日は自由が利くし、前準備が忙しいのもあたしには好都合だし。

 部活との両立が難しいのが難点だけど、部活のほうの出し物はいつもどおり跳ぶだけだし。

 部活の出し物は陸上競技のデモンストレーションだ。


 結局若ちゃんの勧めもあり、あたしの専攻種目は高飛びに落ち着いた。

 一年目のインターハイ挑戦を捨てて悩んだ割には、コレという決め手にかけたままなのが不満っちゃあ不満。

 あたしは教室の窓越しに空を眺める。

 まばらな雲が目立つ秋空は、高く感じられて。

 悔しいと思っても、手の届かないものだとわかってはいるのにな。








 とにかく準備は楽しくて。

 多忙に付き不参加の佐伯くんは、ホント勿体無いコトしてると思いますー。








 まあそんなわけで、あっという間に文化祭当日が来たのでした。
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