ときめきバグりある!1st trip

□1・誰だって人生というでっかい迷路で迷ってるんだよ!
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「……わかってますって!明日は朝には顔出しますから。」

 時間は夜の八時過ぎ。
 久々に人ごみの中に身を投じながら、私は携帯の向こうの上司に向かって拝み倒す。

「だってもう5日も家帰ってないんですもん!生ゴミ出し忘れてるんですよ!?もう限界ですって!ギリですって!
 頼むから家帰らせてくださいっ!!」

 私の切羽詰った形相が見えたわけはないんだろうけど、上司の
『わかったわかった。明日も午後出社でいいよ。』
 というありがたい言葉を頂いた私は、お礼を行って携帯を切った。

 やった!久しぶりに近所の定食屋さん行ってみようっと。
 私は途端に軽くなった足をさかさか動かして、何を食べるかを真剣に考え出した。

 う〜ん…煮物とか食べたいなぁ。最近デリバリーとかファミレスばっかだったし。やっぱ肉じゃが……


「痛っ!」

 なんだ今の?
 スゴク頭がズキッとした。
 昨日ゲームやり過ぎた?それは……否めない。
 でもそんなのいつものことだよ?
 だって私ってゲーム会社の社員だもん。
 特に今はもうすぐ発売のあのゲームのデバッグに追われてて、寝る間も惜しんでのテストプレイ。

 まあ私自身がこのゲームの大ファンだから、いち早くプレイ出来て幸せ〜!!っていうのもあるんだけど。
 でもやっぱテストプレイだから、あんまり入り込み過ぎるとバグ見落としちゃうんだよね〜……って。


「ありゃ?ここどこだっけ?」

 足を止めて辺りを見回す。
 見覚えのある場所なんだけど、家の近所じゃないよな……。

 会社から自宅マンションまでは、実に徒歩20分程度。迷うとかって距離じゃない。


「う〜〜〜〜〜ん?」

 眼鏡を外して、眉間を揉み解して、眼鏡を拭いて、もう一度かける。
 うん。やっぱり見覚えのある街並み。……だけどなぜだかどこかがわからない。


「やっぱ寝不足かな〜……しょうがない、誰かに聞こう。スイマセ〜ン!」

 私は恥を忍んで、向こうから歩いてきた男の子に声をかけた。









☆☆やってまいました!パロディの次はトリップです!
  ホントそろそろデイジーとか書けよってな話ですが。
  さてさて続きます!☆☆


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