Dream SUZUKA

□snow...
1ページ/2ページ



「メ、メロ・・・」


「あ?」



パキッ



「さ・・・寒いよ・・・・・」







ある屋敷の一室。




暖房も毛布も無い室内には

私の隣に座る彼のチョコをかじる音しか聞こえない。





そしてソファーの端に縮こまる
私の震えた声と。



「我慢しろ」

「出来ないよぉ・・・・メロ、私達死ぬかも」

「死ぬわけ無いだろ」

「じゃあ、どうすればいいの?このままじゃ・・・」



「・・・・こっち来い」

グイッ

「ぇ・・・」


いきなり肩に手を伸ばされたかと思うと
メロは私をそのまま自分に引き寄せた。


「これなら寒くないだろ」

「・・・・・」



あまりの出来事に思わず顔をメロの胸に押し付ける。



ふと窓の方を見ると
白い結晶がひらひらと外の世界で舞っている。

「あ、雪・・・・」

「そうだな・・・・」


「・・・ねぇメロ?」

「あ?」



「大好き」

「なんだって?」



嘘。聞こえてるクセに。




その証拠に、貴方の顔は紅みを帯びている。




END
あとがき→
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ