ジャ○ーズ 気象グループ

□なつの身体 ★
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暑くなり始めた今日この頃。
梅雨でじめじめする季節。

「あーっつい!!」
楽屋に入ってくるなり相葉がこぼす。本日の東京の気温は28℃だ。
「なんてゆうか、べたべたするんだよね〜!!」
そういいながら相葉は衣装を脱ぎ始める。
「ちょっと、まだ休憩じゃん!衣装をぬぐなって」
桜井が後から入ってきて、声をかける。
「だぁって、衣装を汗だくにするよりはいいでしょ??翔さんも脱ぎなさいっ☆」

相葉がカラフルなシャツを脱ぎながら桜井の衣装に手をかける。

「バッカ、だめだぁって!」
「そぉれっ☆」
バサッ!
器用にボタンを外し、桜井の白いシャツをはだけさせる。

「ギャーッ!!」

「あははっ、なにやってんの?」
大野がドアから声をかけ、松本と二宮も後ろにつづく。

「うわ、相葉ちゃんがついに…!!」
「犯罪ですよ、相葉さん」

「ちがうちがう!暑いから翔くんのも脱がせたのっ!!」

「いやいや、自分上半身裸で、人の嫌がるの脱がせたら犯罪だよ!?」
桜井が相葉の言葉に横から入る。
その言葉に大野たち三人は、ははっと笑って桜井の回りに集まった。

「ん〜、無駄にあるねぇ」
大野が桜井の二の腕をぷにっとつまむ。

「うっわ、やっぱかてぇ」
松本も肩をぺちぺちたたきにきた。
「ぅ、ちょっ」
「確かに。なんでこんなんなるかなぁ」
二宮も胸板を撫でたり叩いたり。

「どれどれ、じゃあ俺は背中をチェーック☆」
相葉が後ろに回り、こちょこちょ〜といいながら背筋をなぞる。

「ぅひゃっ」

思わず声をあげた桜井をみて、他の四人に意地悪い笑みがうかぶ。
「そ〜かそ〜か」「翔さんは」「この辺が」「きくんだなぁっ☆」
「いゃぁぁぁっ!!!」
一斉のくすぐり攻撃にあい、流石に桜井も抵抗する。しかし、自分の二本の腕で八本の腕を払い除けるのは至難の技だ。
とうとう近くのソファーにたおれこんで笑いはじめた。

「ちょ…っ!もうっ…!やめっ…!!あはははっ!!!」

たおれこんでひぃひぃ言っている桜井に、悪のりした相葉と大野がのしかかる。
「翔くん覚悟っ!!」
「これでもくらえっ!!」
「え!?なに!?やめっ…!!」
ちゅ〜っと音をたてて、二人が首や胸に赤い跡をつけはじめる。
呆然としていた桜井も二つ目をつけはじめた二人をみてハッとする。
「まじでっ!!なに考えてんの!!やっ…ひゃぅっ…!!」

首筋に口付けられ思わず縮こまる。

その様子をみていた松本と二宮。

ふと思い出したように、二宮が声を「あっ」とあげた。

「だめだよ!リーダー!相場さん!!」

いつになく真剣な二宮の声に、桜井をついばんでいた二人は振り替える。
「今日の午後の収録忘れたの??翔さんをキズモノにしちゃだめっ!!」
仁王立ちの二宮にピシャリと言われ、二人ははたと顔をみあわせ、「「あ〜…」」とうなづいた。

ようやく攻撃から逃れた桜井はそのやりとりをみて一瞬考え込む。
そして

「…げぇっ…!!!」
かえるがつぶれたような悲鳴をあげる。

今日の収録は持ち番組のとりだ。季節は夏。
普段から体格の良さを持ち味として押し出している桜井だ。この季節のバラエティーにはもちろん上半身をあらわにする時もある。
先週衣装さんに少し聞いた話では…

「シャツ、はおるだけじゃん、今日…」
ぼんやり呟く桜井の身体には赤い跡がちらほら。
このままテレビにうつれば、ちょっとまずいことになりそうだ。

落ち込む桜井を見て、今度は松本が大野たちをこづく。
「いちゃつきたい気持ちはわかるけど、仕事のことも考えろよ。」
「「ごめんなさ〜い」」
しゅんとした二人を満足げにみて、松本は桜井を振り返った。
「大丈夫??」
「ん。とりあえずスタッフさんに衣装どんなか聞いて確認する。もしあれならかえてもらうようにするよ…。」
力なく首を垂れる桜井の肩を二宮がぽんとたたいた。
「自分が一緒にいきますよ、上手いこといっておきます。」
後半のぶぶんは松本に告げて、桜井と桜井の私服パーカーをつかみ楽屋をでる。

「ありがとう、にの〜。ほんとまいったなぁ」
「翔さんは本当に無防備なんだから。」
パーカーを桜井に手渡しながら二宮は笑みをうかべた。

「ご、ごめん。俺ってそんなに無防備??」

自信なくすなぁ、と呟く桜井に二宮は、思い出したようにたずねた。
「翔さんは今日、これ終わった後なんかあったっけ??」
「いや、今日はないよ?」
「ふぅん、じゃあ久々に俺と飯でもいきません??」
その言葉にきょとんとした桜井。しかし次の瞬間には綺麗な笑みをうかべた。
「…にのが珍しい〜、でもなんか嬉しいわ。いいね!」
その言葉にうなづいた二宮はかわいらしくほほえんだ。
「うん。リーダーと相葉さんは昼の部担当で、俺と松じゅんは夜の部担当だから。」

「…………ぇ??」
「後で松じゅんにも声をかけるね」

天使の笑顔でわらいかける彼に思わず桜井はうなづいた。

「…そんな跡だけじゃすませないんだから」
急に距離を縮めた二宮に耳元で囁かれ、背筋がぞくっとなる。

「…に、にの…??」
恐る恐る名前を呼ぶと、みためは天使の、黒い笑みがこう告げる。
「夜は覚悟してね☆翔さん☆」

もうすぐスタッフの所につくという廊下で桜井はその場に立ち尽くしてしまう。
「じゃ、俺言ってくるね、そこ動くなよ。」
最後に命令みたいに言われ、桜井はまた無言でうなづいた。
二宮がスタッフに何かを告げてるのがみえる。

「…どうなっちゃうの??おれ…」

呆然とつぶやく声は壁に静かにすいこまれていきました。


おしまい☆




あとがき
久々にかきました。夏は暑いですね(>_<)
桜井くんは大変そうだな…。勝手に想像してしまいました。すみません。

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