昇格小説

□うつけの采配
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信行が元服を迎える前夜。

「姉上。お話があります。」
「入れ。」

信行は信長の部屋を訪ねた。其処には寝着に身を包み髪を下ろした信長が居た。
一瞬その姿に女を見た信行はしかし直ぐに信長を見据え、元服後に家督を譲れと言った。
しかし‥

「そなたにこの織田は纏めきれぬ。」

信長は聞く耳を持たず、嘲笑いながら信行には織田を纏められぬと言った。
普段ならばそこまで感情を出さない信行はしかし、その言葉で逆上した。

「‥ならば、女子である貴女も織田を纏められぬだろう!」

元々敬愛する母に信長を殺してこいと言われたのだが、隙あらば女である信長に恥辱を与え体に教えこんだその後に殺せとも言わたので、信行は姉である信長を女で在らしめる為に暴挙に出た。

「‥っ!」

いきなり寝着を剥いだ信行に己に降りかかる現状を悟って僅かに抵抗する信長に、自らが女であると認めたと思い気を良くし更に責め立てる。

「ふん!澄まして偉そうにしていても所詮女!こうされては女であると自覚する他無いだろうが!」
「ゃ、止めろ‥!」

嫌がる信長。しかしその声を聞いて誰かが入ってくることは無い。母の土田御前が信長の部屋の回りの人払いをし自らが監視をしているからだ。
例え中から凌辱の物音が聞こえてきても土田御前は、「信長に女の恥辱を味あわし、無様な姿で死に晒せ」と思っているので聞こえてくる音と声にほくそ笑む。

「っあん!やぁあ!やめ、ろ‥!信行ぃ!」


泣きながら喘ぎ声を上げ懇願する信長に信行は息を呑む。
普段は父のように精悍さや凛々しさがあれど、元々その顔立ちは母に似て美しい。加え“うつけ”であるが馬に跨がり野山や村を駆け回るため細めの体だが引き締まっており、普段はサラシで隠されているが今は巻いていないその胸は中々に大きく触れると程よい弾力。更に傷だらけの体は恥辱により火照り傷跡はまるで体に落ちた花弁を描いていた。

「ふ、男として過ごしても体は女として成長しているのですね。ほら、此方も女を出してますよ。」
「止めろ信行!っああ!」

胸から愛撫しそして下部へと降りていき、女の艶を魅せる信長に信行はその奥にある女の花弁へと指を入れた。其処は愛液に濡れ淫核も主張していた。
指が抜かれ信行の未熟ながら勃起した雄を秘部へと擦り付ける。

「やはり貴女は女です。愚かで哀れな男になりきれない女。なれば此処で某に女を晒すが良い!」
「いや、いやぁああ!」

狙いを定め、信長の女の秘部へ雄を挿入ようと信長の腰に置いた手に力を入れた。

その時─

バーン!


「‥え?」

信行は突然の脇腹に痛みに、赤く染まり赤い液体が流れる其所を見た。何が、と思い信長を見た。

「中々よい余興であったぞ。信行?」

先程まで凌辱で泣き淫らな喘ぎを紡いでいたその人は、何もなかったように何時もの、ふてぶてしい男の仮面を被被り片手に消炎が残る小さめの種子島銃を構えた信長が妖艶に笑っていた。

「少し女を見せれば直ぐに図に乗る愚かな弟。これが罠だと見抜けぬのだ。それがそなたが当主となり得ぬ所以だ。」
「‥っのれ、‥うっ!」

激情する信行は何者かによって気を失わされた。

「炎璃か。」
「はっ。」

信行を気絶させたのは信長の影である双忍の片割れ炎璃。倒れる信行のその後ろに現れた。

「直に奴が来る。そなたは未だ控えておれ。」
「御意に。」

信長の言葉に従い直ぐに消えると、入れ替わるように土田御前がやって来た。

「何事です‥、信行!」

血を流し倒れる信行に駆け寄る母。揺さぶるが撃たれた衝撃と炎璃の一撃で目を覚まさない。それに死んだと思い涙を流しながら信長を睨み付けた。

「お前など‥、生まなければ良かった!」
「‥ククク。」
「何が可笑しいのです!」
「なればそなたも、あの時我を殺しておけば良かったのだ。そうすれば、此れからそなたに降り掛かる災厄も無かったのになぁ?」
「何を‥、うっ!」

信行を抱き寄せていた土田御前は信長を見据えていたため後ろに立っていた人物に気付かず、後ろからの衝撃で昏倒した。

「信行は一応の手当てをした後目を潰し、奥の牢へ入れておけ。その際アレを焚いておくのを忘れるな。其奴は、そうだな‥。縛り上げ隣の牢にでも入れておけ。利用価値があるからな。」
「御意。」

土田御前を気絶させた炎璃に目配せし、双忍の片割れを呼んだ。

「雪雅。」
「此処に。」

音も無く現れた影に命令を下す。

「適当なものを奴等に成り代わらせ死んだものとせよ。表沙汰に奴等が生きておると面倒だからな。」
「承知しております。既に近くの村を襲撃した山賊の若頭と妙齢の詐欺師の女を捕えております。死化粧を施せばお二人と成り代わらせられましょう。」
「仕事が早いな。なれば始末を頼む。」
「御意。」

そして音も無く去った影と気絶させた二人も居なくなり信長はうっそりと空を見上げた。

「ククク。女であろうがうつけだろうが泰平の世を、天下をとってみせよう。そなたらは我が成しうる事を指をくわえて見ておるが良い!」






**後書き**
舞台としては戦ムソですが、信長の性格が漂流者になってる‥。

続きも近親相姦もので、此方もオチが行方不明です。ヽ(^q^)/




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